Monthly Archive for 6月, 2020

ギャラリー三代澤~「壱の蔵」2階

なまこ壁の土蔵作りの家が多く残る「蔵のある町」・中町通り。その並びで目を引く、黒漆喰の蔵の店「壱の蔵」の2階が『ギャラリー三代澤』です。
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松本市出身の染色工芸家・三代澤本寿(1909~2002)の作品、パネルや屏風など30点が展示されています。
三代澤本寿は、「民芸の父」と称される柳宗悦(調理器具のデザインでも有名な工業デザイナー・柳宗理の父)に導かれ民芸運動をけん引し、また戦後の手仕事復興に尽力した人でもあります。
ちなみに「民芸」とは民衆的工芸品の略で、「民衆の暮らしのなかから生まれた美の世界(by柳宗悦)」を表現したものだそう。
さて、三代澤本寿の作品は型絵染で作られています。
デッサンを描き、小刀で切り出して型を作り、布や紙に染めていくのだそう。
切り絵のような版画のような雰囲気もありますし、直接描いたように見える作品も染め物であるおもしろさがなんとも魅力的です。
写真は、絵ハガキセットを撮影しました。
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また、ギャラリーでは、型と完成作品の見比べも楽しめます。
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ギャラリーでは、三代澤本寿を研究するグループ『m.motoju会』のメンバーが解説員として常駐し、気軽に質問に答えてくれたりしてくれます。
会の中心人物で、三代澤本寿の息子さんの奥さん・三代澤保水さんが三代澤本寿の作品について、「普通、ずっと見てると飽きてきたり、変えたいなと思うものだけど、それがない。感動とか、悲しい時に喜びをもらったり。私自身が作品に惚れ込んでいるので、元気いっぱいがんばれる」とおっしゃっていたのに、納得。なんだか心持ちがあったかく+気持ちよくなる作品なんですよねえ。
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また、スポットライト風の少し暗めの雰囲気ある照明、天井の見事な梁、カレー屋さん時代に店内で使われていた大きなテーブルセットの居心地の良さの中で、間近に作品を楽しめる魅力も教えてもらいました。
屏風の裏面やかわいい箱など、見逃せないポイントもたくさん!
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この三代澤ギャラリーができたのは、1階の「壱の蔵」を運営している(株)たなか・代表取締役会長の田中彰夫さんの、民芸と三代澤作品への愛あればこそです。
松本の、民芸と蔵の町の雰囲気が大好きで、20年来、月に1度は松本を訪れていたという田中会長。
この蔵の前の業態であるカレー屋「デリー」のご主人=三代澤本寿の息子さん=と出会い、親交を重ねるなか、蔵の店を譲ってもらう運びになります。
その時、「こういういい作品が年とともにだんだん忘れられていっちゃうのは、ものすごくさみしい。
2階は、三代澤本寿だけの常設ギャラリーにしよう」と、決めたのだそうです。
お客さんが書き残したメッセージ帳を見て「ギャラリーを開いてよかった~って、じーんとするんです」と、嬉しそうになさってました。
三代澤愛を反映して、1階の「壱の蔵」のお買い物袋も三代澤作品「絹の道の枝垂れ桑」のデザインです~。
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ギャラリーの入場料は200円ですが、壱の蔵で1000円以上お買い物したら、無料で入れてもらえますよ!
なお、松本の街を歩いていると、いろんなところで三代澤本寿作品に出会えます。
宿と喫茶店の「まるも」の看板やのれん、マッチ。食事処「しづか」ののれん。「女鳥羽そば」ののれん等々。
三代澤本寿をディープにワイドに楽しんで!お土産には個人的には手ぬぐいがイチ押し(写真は愛用歴ン年の私物)ですが、トートバッグやTシャツもすてき。
黒のTシャツを買っとけばよかったと、後悔中の中島です。
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【放送を聞く】


□ 三代澤本寿 →
https://miyosawamotoju.jimdofree.com/
□ (株)たなか →
http://www.tanaka-yamanashi.com/
□ 蔵のある町・中町 →
http://nakamachi-street.com/
□ 新まつもと物語 →
https://visitmatsumoto.com/
□ 長野県公式観光サイト →
https://www.go-nagano.net/
□ FDA フジドリームエアラインズ →
http://www.fujidream.co.jp/

松本・中町通り「壱の蔵」

なまこ壁の土蔵作りの家が多く残る「蔵のある町」・中町通りは、松本城のほど近くにあります。
400mくらいの長さの道の両側に、飲食店や民芸、工芸のお店が並んでいて、建物の風情とご商売の風情がなんともいい雰囲気なのです。
電柱と電線も地中化されていて、漆喰の白と抜けた青空が気持ちいい商店街でもあります。
その中町通りの並びで目を引く黒い蔵の店がありまして…。
この建物は明治時代のもので、松本市歴史的建造物に指定されています。
以前はカレー屋さんでしたが、ここ最近はお店が閉まったまま…。しかし!今年、ドライフルーツや野菜チップス、甘納豆のお店として生まれ変わりました。
お店の名は「壱の蔵 松本店」。
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「壱の蔵」を運営している(株)たなか、代表取締役社長の嵐幸生さんは、この建物の魅力について「漆喰と言えば通常は白ですが、ここは黒。
めずらしい。松本城も黒というつながりも感じる」と、おっしゃいます。
壱の蔵松本店店長の大輪祥菜恵さんも「かっこいい建物。建物を見に来るだけでもいい」と、にっこり。
さらに「この建物を残せてよかった。お客さんからも『建物を残してくれてありがとう』って、言われたりします」とも。
しかも、その中でゆっくり買い物できるんですもの。ほんとうに楽しいです。
大輪店長のおすすめ信州みやげセレクトは…。まず「山賊焼味のポテトスティック」。
鶏肉をにんにく醤油系のタレに漬けて揚げ焼きにする信州名物フレイバーのポテトは超美味!店長曰く「“じゃがりこ”より“ジャガビー”に近い食感」という、食べ応えある食感ににんにくが効いてて、やめられないおいしさです。
私と山口さんは「ビールの友」と思ってましたが、富永さんはまさかの「これでご飯が食べられる」発言。
まあ、そのくらいのインパクト味でございます。
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お次の店長セレクトは、安曇野産わさびを使った「わさびチョコレート」。
かりっとしたピーナッツにわさび風味のチョコレートがコーティングされた逸品です。
最初は特に辛味など感じることなく食べていたら…後から「すー+ぴりり」のわさびの風味が来た来た!このタイムラグはくせになります。
山口さんも食べて5秒後に椅子の上で小さく飛び上がってました(笑)。
これ、パッケージもかわいいんですよねえ。期間限定で中身が変わる「松本だるま」パッケージのお楽しみ箱もいいでしょ!
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他にも、信州産の果汁を使ったペクチンゼリーの「シャインマスカットゼリー」と「シナノゴールドゼリー」、さらに「シャインマスカットチョコレート」もおすすめいただきました。
どれもおいしい+かわいい!買い物してても楽しいし、食べてもおいしいし、すごく幸せな「壱の蔵」。
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ちなみに嵐社長のおすすめは…「これからの時期は塩トマト。
ドライトマトに塩をふったもので、熱中症対策にもいいし、サラダのトッピングにもいいんですよ」と。
また売れ筋ナンバー1の「しいたけチップのバターソテー風味」も、おすすめの味付けにしているとおっしゃってました。

【放送を聞く】


□ (株)たなか →
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「五一わいん」 林農園

長野県産ワイン=NAGANO WINEの先進地・塩尻市には、現在、17のワイナリーがあります。
なかでも桔梗ヶ原という地域は、1890年からぶどうを栽培し、ここで作られるメルローは世界で高く評価されています。
桔梗ヶ原にある老舗ワイナリーのひとつが「五一わいん」の醸造元である林農園。
1911年にぶどう栽培を開始、1919年にワインの製造を開始しました。
そして、林農園創業者の林五一さんが1951年にメルローを育て始めたことが、今の桔梗ヶ原メルローの評価の始まりなんです。
今も畑に古木があり、実を付けます、渋いたたずまいの姿は、味わい深いものがあります。
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標高700m。工場と売店の奥に7ヘクタールのぶどう畑が広がります。
もう、ぐるーーーっと見渡す限り畑。ここで、メルローやピノ・ノアール、シャルドネやシラーなど15種類ほどのぶどうが育てられています。
巨峰狩りなどでもおなじみの棚仕立て(正確にはそれの変化版)と、ヨーロッパなどで見られる垣根仕立てと両方で栽培が行われています。
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畑のあちこちに、6月初めはバラの花も咲いています。
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ちなみに、ぶどうの花は、めしべみたいに見える細い線の先の白い粒です。
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6月13日現在、新型コロナウイルス感染防止のため、お客様の農場の見学はできないのが残念ですが、「少しずつ、これから徐々に来てもらえるようにしていければ…」と、(株)林農園副社長の林修一さん。
今回は取材ということで特別に、私もマスクとしっかり消毒で、畑に入れていただきました。
林副社長自ら、草刈り作業なさっていた手を止めてお話を聞かせてくれたのですが、他のスタッフも棚とぶどうのつるを留めたり、手作業が山盛りの印象です。
「農作業ってのは手のかかることが多い。でも、手っていうのは心につながるものだと思う。
俺はそういうつもりでやってるよ。」と、林さん。
「ワインづくりってのは、心のつながるものだと思ってる」と、おっしゃいます。
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畑のスタッフに目をやると、2~30代の人が目立ちます。ここ6~7年で若い人が入ってくれたそうで、それまでは「私も66歳だけど、その年代層が3~4人でやってた」と、林さん。
「若手たちが、10年20年先のことをやってもらえれば、この畑も何とか維持できるんじゃないかな」と、ちょっと嬉しそうに微笑んでらっしゃいました。
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ワインづくりは農業と一体なのだと、畑にいると実感できます。
こんなに大切に作られるのだから、正しいワインの選び方を教えてもらおうと、林さんにお尋ねしたら「お偉いさんがうんちくであーだこーだ言うけど、嗜好品だから、飲んでみて『うまい』と思ったらそれでいいと思うよ」と、おおらかなお答え。
でも、何かアドバイスが欲しくてさらに一押ししたら、「白系…シャルドネとかあるけど、暑い時には冷やしてもらって。
赤系…世界的に有名になったメルローも、よく室温がどうのっていうけど、夏はちょっと冷やして飲むとか、それぞれの好みとかスタイルでやってもらえればいいと思う。
グラスじゃなくて湯飲み茶わんで飲むのもいいし。逆にそういうスタイルになってもらいたいと思う」と、林さん。
そうそう!取材前日の夜、「五一わいん」の自社農園のぶどうで作られる『エステートゴイチ』シリーズのメルロー、ちょい冷やしでとーっても美味しくいただきました~。
今すぐに林農園にお出かけ!は難しいですが、お出かけの日までは、お近くのお酒屋さんやスーパー、デパートで「五一わいん」を見つけていただくか、通信販売をお楽しみください。

【放送を聞く】


□ 「五一わいん」林農園 →  
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駒ヶ根シルクミュージアム

駒ヶ根市があるのは、長野県の真ん中より少し南のあたり…諏訪湖から流れ出る天竜川に沿ったエリアが伊那谷。
西に中央アルプス、東に南アルプスの3000m級の山々が連なるところです。
伊那谷の養蚕・製糸の歴史から、最新の蚕の研究まで、幅広い視点でシルクをとらえた博物館が「駒ヶ根シルクミュージアム」です。
館長の中垣雅雄さんに案内していただきました。
入口がまずすごい!結城紬や大島紬、伊那紬などなど、絹織物の反物がずらりと並んだトンネル状態なのです。
「各地の紬を見比べられる仕組みはなかなかないと思いますよ」と、中垣館長。
おっしゃるとおりです~。見ててわくわくする空間です。
そして、ミュージアムには驚きの展示物が!
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館長曰く「蚕の日本一大きな精密模型」。実際の大きさの30倍だそう。
本当の蚕は大きくなっても長さ7~8cm。
30倍だから2.4m。「最近のお子さんは蚕を見たことない人もいるし、『こういうところに模様がある』とか『こんな風に足がついてる』とか、よくわかります。」と、館長。
いやあ、昭和のお子さんだった私も、初めて知ったことだらけです。
脇腹のポチポチ模様は、人間でいうと鼻の役割だそう。
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巨大模型の隣にある、ドーナツ状で蚕の体内の仕組みがわかるように作られた模型もなかなかシュールです。
目のように見える正面の黒い点は実はただの模様。
ほかの虫に「お。こいつデカいな…」と、よけさせるための作りだそうです。
口にように見える先頭の茶色のところはいわば顔。
サイドにある小さい6つずつの粒々が目の役割で、明るさだけど見てるそうです。
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昭和初めごろの、伊那谷の養蚕農家の復元もあるのですが、関東地域など他の地域が二階の部屋を養蚕に使うのと異なり、平屋の母屋で飼っていたのが特徴的だそうです。
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このシルクミュージアムは、養蚕農家が共同出資して作った製糸会社「龍水社」の記録を残していきたいという思いも反映されています。
繭を出荷するだけでは、仲介業者に安く買いたたかれたり値切られたりという状況になりやすかったので、「自分たちで製糸会社を作り、繭を糸にして出荷すれば、高値で取引できるようになる」と、組合を作り出資金を出して製糸会社にしたのだそう。
成功して、平成9年までここで糸取りをしていたそうです。
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館長の話を聞けば聞くほどおもしろい、そしてまだまだ見聞きしてないシルク情報ももりだくさんの「駒ヶ根シルクミュージアム」。
またおじゃまして勉強したい!楽しい博物館ですよ~。
【放送を聞く】


□ 駒ヶ根シルクミュージアム →
https://komagane-silk.com/
□ 長野伊那谷観光局 →
https://www.inadanikankou.jp/
□ 駒ヶ根観光協会 →
http://www.kankou-komagane.com/index.php
□ 長野県公式観光サイト →
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