Monthly Archive for 3月, 2020

ギター生産日本一、松本

実は、信州はギターの名産地!なんです。国内のギター出荷額の約半分が長野県。
そして、その8割を占めるのが松本市。
つまり、松本市は日本一のギター生産地なんですよ~。そのルーツは、江戸時代から受け継がれてきた伝統的工芸品・松本家具の、培われた木の文化だといいます。
現在、松本市内には5つのギターメーカーがあります。そのひとつ、(株)ディバイザーにおじゃましました。ショールームには、アコースティックギター、エレキギター、ウクレレがずら~り!圧巻です。
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WEB事業部の相澤森さんにギター生産の始まりを聞くと、「松本は、松本民芸家具に代表されるように木工加工が盛んで、職人さんが多くいらっしゃいます。
またちょっと足を延ばせば木曽もあって、漆や林業も盛んだし、木を扱う仕事自体がこの土壌で盛り上がってた…という中で、エレキギターが海外で流行って、日本でも流行って…ってなった時に、木工職人さんが“自分たちでも作れるのではないか”という発想で、ギター作りがスタートしてる、とのことです。
うちで一番長い職人の百瀬恭夫さんに聞きました」と、おっしゃいます。
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現在、ディバイザーの職人さんは35~40人くらいいらっしゃるのだそう。
印象としては、わりと若い方が多い!丁寧に丁寧に、作業なさってました~。
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ディバイザーの最近のギター製作の特徴のひとつが『日本の木をわざわざ使うこと』。
まだまだ量的には少ないけれど、8~9割は海外産の木で“このギターならこの木”という伝統的な素材になるなかで、桜を使ったギターや松、楓を使ったギターを作り始めているのだそうです。
桜のアコースティックギターはピックガードが花びら型になってたり(写真に写ってないけど…)、ネックについてるポジションマークも桜だったり、めちゃめちゃかわいい!
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楓だと葉っぱのポジションマーク!
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音の違いもあるんだそうですが、私の耳ではわかりませんでした(苦笑)。
桜とローズウッド(定番輸入木材)と比べると、「桜は、ポジティブに言うと奥ゆかしいとかぬくもりがある音ですね。
ローズウッドが“ドンシャリ”と言われてる、高い音と低い音がゴン!と出てくるのに比べると、ちょっとおとなしめ」と、相澤さん。
日本の木でギターを作る取り組みの背景には、その昔、マーチンやフェンダー、ギブソンといった「輸入ギターは高くて買えないから日本製を買おう」=「日本の木を使ったものは廉価版」といったネガティブなイメージを覆したいという思いがあるそうです。
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また、松くい虫の被害で伐採してしまうしかないアカマツを使って、エレキギターも製作しています。
これが、すっごくかっこいい!ボディに使われてて薄いブルー系の色がのせられてますが、節や木目がしっかり見えて、何だか味わい深いかっこよさ!「
普通、ギターに使う木は、木の中でも“トロ”って呼んでるんですけど、ほんとにきれいなトコだけ使うんです。
これ(アカマツエレキ)は、幅が取れなかったというのもあるし、虫が食べた跡とか、色ムラ=松くい虫のシミ、病気になった木が黒くなるとか、そこに色をのせた時に色の入り具合が変わってくるんで、コンセプト的に“逆にもう見せちまえ”って。」と、相澤さんが笑って説明してくれました。
パーソナリティの山口さんが「部屋に飾れるかっこよさ」というほどの存在感です。
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ちなみに、この「アカマツギタープロジェクト」は、木の良さや価値を再発見させる製品や取り組みについて評価・表彰をする『ウッドデザイン賞』を受賞しております。
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さらに、国宝・松本城の敷地内にあった、松くい虫被害にあって伐採されたアカマツを使って、松本城のイメージでエレキギターも作ってます。
黒い漆板の松本城のイメージとぴったり!「楽都・松本」をネックのト音記号であらわしてます~。
現在は、ディバイザーのショールームにありますが、これ、お城とか博物館とかに展示してくれないかなあ。
事前に申し込めば、ショールームも工房も見学できるそうです!
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<放送を聞く>

□ (株)ディバイザー → 
http://www.deviser.co.jp/
□ 新まつもと物語 → 
https://visitmatsumoto.com/
□ 長野県公式観光サイト → 
https://www.go-nagano.net/
□ FDA フジドリームエアラインズ →
http://www.fujidream.co.jp/

「アルプス正宗」 ~ 亀田屋酒造店(松本市)

信州=長野県には、日本酒の酒蔵が約80。新潟県に次ぐ、全国2位の日本酒県なのです。
蔵ごとに特徴あるおいしさがあって、好みの地酒に出会えるか…信州旅の楽しみでもあります。
今回紹介するのは、松本市の亀田屋酒造店(かめたや)。
1869年創業の老舗です。ここには『アルプス正宗』という、なかなか個性的なというか予想外の名前のお酒があるんです。
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「なんて今どき!観光きっかけか何かで作ったのかしら?」と思っていたら、まさかの100年銘柄!だったんです。
(株)亀田屋酒造店・WEB.DM担当課長の安川明織さんによると「『アルプス正宗』は大正時代にスタートしてますので、銘柄自体は昨年で100年くらいになります。
当時の四代目…かな、当主が山が好きだったので『アルプス』ってつけたんです。
『正宗』は日本酒業界では流行りの名前でしたが、当時としてはハイカラだったと思います」とのこと。これがまた、すっごくおいしいんです。
抜けのいい辛口とでもいいましょうか。
お米の風味もいいし。
ちなみに『アルプス正宗』の大吟醸と純米吟醸中汲みは、「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2020」の金賞を受賞しています。
個人的には“風穴貯蔵”推しです。
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取材におじゃました1月は、絶賛仕込中。
蔵の中には、100石タンク(18000リットル=一升瓶1万本)が3つと、ほかにも4700リットルタンクと2500リットルタンクが、ずら~り。
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しずく酒をしぼるための木のフネや澱を下げるための斗瓶なども!
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亀田屋酒造店の仕込みの基本は、11月からの「寒造り」ですが、他の蔵との違いとして、9月~10月に「中秋仕込み」というのをやっていて、10月くらいに新酒が出来上がるんだそうです。
前の年の米を使って数量限定で、遊び心を持ったお酒を作ってみるとのこと。
「今年はこんな米を使ってみよう」とか「今年はこの酵母を使ってみよう」とか。
そのチャレンジが、通年販売の銘柄や定番ものに反映されていくんだろうなあ。おもしろい。
亀田屋のお酒は、昨年の創業150年を機にリブランディングしています。
『アルプス正宗』は純米酒系統、『亀乃世』はアル添酒と略される醸造アルコール添加酒系統、とわかりやすくしたそうです。
「ええっ?醸造アルコールなんて入れてないほうがいい」と思っていた私。
ここで安川さんから衝撃の教えをいただきました。「アル添酒のほうが香り…華やかな香りが出やすいんです。アルコールを添加することで発酵を止めたり…という目的があります。
香りが出るとか、飲みやすいアルコール度数に調整するとかも。
大吟醸もアル添ですけど、まったく味としてはきれいな味わいですし、香りが華やかなのはアルコールを添加しているからなんです」と。
「一時、アル添酒は悪、のような風潮があったんです。昔、三増酒とか増醸酒とかって酒量を増やすためにアルコールを添加してた時代があって、それで悪酔いしたりたので、悪いイメージを持っている方がいらっしゃるんです。今はそんなことはなくて、醸造アルコール自体も原料はさとうきびとかから作っている穀物のアルコールで、不純なものではありません。」とのこと。
ほおお。全く知りませんでした。アルコール添加の有無で香りの種類が違うとのことで、「純米系のほうが優しい香りになりますね。
純米大吟醸の場合は、大吟醸らしい香りはするけどアルコールを添加してないので、米本来のおだやか~な香りがメインになります。」と、安川さん。
また、亀田屋のお酒は原則すべて辛口ですが、すごく突き抜けた辛さのものもあれば、やさしい辛さのものもあるので、いろいろ飲むしかないようです(笑)。
おちょこを買って、いろいろ試せる有料試飲がおすすめ!
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実は、毎年10月の「RKBラジオまつり」信州ブースで、大人気なのがこの亀田屋酒造店の『粂次郎』という銘柄なんです。
一番に売り切れちゃうんですよ~。
安川さん曰く「お酒好きには喜ばれる味わいです。
酒好きで“純米酒がいい”という方にはおすすめ」と。
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また、このおいしさのベースにはお水のおいしさがあるとのこと。
「うちは井戸水を使ってます。アルプス山系の伏流水ですね。きれいな水です。
やっぱり水は命です。米に吸わせるのも仕上げるのもすべて水ですから。敷地内は外にある蛇口もすべて同じ水ですから、水汲みにいらっしゃる方も結構いますね」と、安川さん。
私も玄関前のお水をごくごく飲んで、ペットボトルに入れて持ち帰りもいたしました~。
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亀田屋の母屋は明治18年の建造。130年ほど経ったお屋敷は見学させてもらえます。
米を入れる時には柵を外して大きく開放できる造りになってます。梁も神棚も立派!
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写真の左右をみくらべるとわかりますが、昔の畳は右のようにへりがなかったんだそう。また、母屋には渡り廊下があって、THEお屋敷~って感じ。
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箱階段に囲炉裏、立派な神棚や帳簿も残っている帳場も見どころ。
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馬で販売に回っていた頃の、呼び込み音のための鈴やお道具類、宣伝用の猪口やマッチも残されています。
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ご近所のお酒屋さんで取り寄せてもらうか、通信販売して、亀田屋のお酒をお楽しみくださいませ。
<放送を聞く>


□ 亀田屋酒造店 →
http://www.kametaya.co.jp/
□ 新まつもと物語 →
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□ 長野県公式観光サイト →
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□ FDA フジドリームエアラインズ →
http://www.fujidream.co.jp/