長野県の東部、東御市にある「ヴィラデスト ガーデンファーム&ワイナリー」。ここのオーナーはエッセイストで画家の玉村豊男さん!
敷地に足を踏み入れた瞬間、「うわ~~~っ!」を声を上げてしまうくらい素敵な庭とその向こうに広がる景色!
ここでテンションが上がらない女性はいないでしょう。うん。白・紫・ピンクにオレンジ色の花々。
垣根づくりに育てられている明るいグリーンのブドウ畑。植物たちが信州・東御の透明な空気の中で、まさに輝いています。
ガーデンの向こうには上田の街や千曲川の流れが見え、その向こうには北アルプスの峰々が見える…。ずっと見ていたい、宝物のような景色です。
しかも、ワイナリーにはレストランが併設されていて、ヴィラデストのワインに合わせて、地元産の野菜や
信州サーモン、信州牛、信州ハーブ鶏、信州産の豚肉などがふんだんに使われた食事が楽しめます。デザートもステキ。
コーヒーもハーブティーもとびっきりのおいしさ!
しかも、レストランの席から、厨房だけでなく、ワインが熟成されている樽やタンク、ブドウ畑も見ることができるんです。
玉村さんは「ここで作った野菜を、ここで見えるところで調理して、ワインは“あそこのブドウをこいつがやったんですよ”みたいなことを解りながら飲んでもらう。
ワインの楽しさっていうのは食事と一緒の楽しさだし、ワインができるブドウがどういうところでできてるのか見ながら飲む。
“この光と風の中でこのブドウが育って、このグラスの中に来てんだな”っていうのが楽しいんでね。
夜のバーでボトルのウンチク…とは違って、本当のワインの楽しさ。
見ながら飲んでもらうのがね。料理もフレンチベースで、“風景の中において似合う料理を作れ”ってずっと言ってきて」と、おっしゃいます。
2008年に東御市はワイン特区に認定され、小規模でもワインの醸造が可能になりました。
同志も増え、3~4年前からさらに今後の参入希望者が増えてきているそうです。
玉村さんはそんな後進の人たちのために学校のようなものを作り、ブドウの栽培から醸造、ワイナリー経営などについて指導もなさっています。
ライバルが増えるのって、複雑な気持ちじゃないのかしら?とお尋ねしたら、
「いや。ワインは同じ土地にたくさん集まっても、畑でみんなできるブドウが違うし、同じブドウでもできるワインが違うんです。
農業ですから一個一個できるものが違うので。1ヶ所に10のワイナリーがあれば、1ヶ所で10の違うワインが味わえるじゃない?
うちは2万本作ってるけど、特区で5千本とか1万本の醸造でも許可されてるのね。1万本が50戸できたら50万本。
今、50万本っていったら中堅ワイナリー1つ分です。中堅ワイナリーが1つあるより、50社できたほうがおもしろいじゃない。
みんなが来て1つ1つ飲んで、それぞれのワイナリーに苦労話させりゃみんな1時間で終んないんだから(笑)。
話聞きながら3日4日歩けるじゃない。観光になるでしょ?集まるのがいいんです」と、おっしゃいました。
そうなってくると、レストラン、ホテルなどなど、ワインをベースにしていろんなものが広がっていく、とのこと。
また醸造家が集まることでグループでPRできたり、ボトリングや大きな機械のレンタル、倉庫など分業されることで新規参入時のコストが抑えられたり、
それによってワインの価格も下げられたり…なんて可能性につながるかも、なんですって。いいなあ。おもしろいなあ。
ほかにも、“ブドウのカスはグラッパに、リンゴの皮カスはカルヴァドスに使い、その残りが肥料に使われる”話や、“ワインづくりは6~7割は自然次第、
3~4割が人による。例えば、ブドウの軸を少し残すとワイルドな味になる、とか酵母の使い方とかいろんな選択肢+勘や運によるところも大きい”なんて話も聞けました。
運がよければ、ワイナリーで玉村さんに会えるかも!ぜひ、おでかけください。
□ ヴィラデスト ガーデンファーム&ワイナリー →
http://www.villadest.com/
□ 信州・長野県観光協会 →
http://www.nagano-tabi.net/
□ FDA フジドリームエアラインズ →
http://www.fujidream.co.jp/