クラシック音楽ファンなら誰もが知っている「サイトウキネンフェスティバル松本」。
世界的指揮者・小澤征爾さんが総監督を務め、世界中から優れた音楽家が集結する音楽の祭典で、1992年から毎年夏に松本市で行われ続けています。
小澤さんの恩師・斎藤秀雄さんの名前を冠してきましたが、今年から『セイジオザワ松本フェスティバル』に名称が変わります。
でも、内容は変わりませんのでご安心を。サイトウキネンオーケストラを中心にオペラやコンサート、教育プログラムなどが展開されます。
私は、中継配信されたスクリーンコンサートでしか体験していませんが、小澤さんが指揮をすると、何か音がスゴイ気がするんです。
素人耳にも違う感じがあるんですよねえ。という意見に同意してくれたのがセイジオザワ松本フェスティバル実行委員会(松本市国際音楽祭推進課主任)の小川敏由さん。
2010年からたずさわってらっしゃるのですが、1年目は小澤さんが体調不良のため7分間だけ指揮をした年。
そのリハーサルを聞いた時…「鳥肌が立ちました。衝撃的で。もう、どかーーん!って感じですごかった」と、振り返ってくださいました。
さらに「小澤さんもですけど、世界から集まってくるサイトウキネンオーケストラが違うんじゃないかと思います。
23年やってきて同じ釜の飯を食べてきてるつながりがありつつ、新しい人も入ってくる。和気あいあいだけとは違う緊張感が独特の雰囲気です」と、おっしゃいます。
松本市観光大使で女優の秋本奈緒美さんも「その時期はね、もう、まさに世界が全部松本に集中してる感じなのっ!」とおっしゃるほど。
今年のセイジオザワ松本フェスティバル(OMF)のプログラムの中ではベルリオーズ作曲のオペラ「ベアトリスとベネディクト」が、まつもと・市民芸術館で上演されます。
客席から見えているステージの広さの4倍の空間がステージ周りに広がる市民芸術館だからこそ、大がかりなオペラも上演可能だといいます。
また、客席のイスは一番後ろの列が明るい赤で、ステージに近づくにつれ暗い赤になり、ステージ上は黒。これは、お客様が舞台に集中しやすい様式なんですって~。
また、まつもと・市民芸術館の大ホールは天井が上下して客席を800~1800人まで変える事ができるんです。
また、舞台の上に舞台を作ったり、ステージと客席の境をなくしたり、いろんな使い方もできるんです。
おもしろい使い方を堪能できるのが秋本奈緒美さんも出演なさる「空中キャバレー2015」。
串田和美さん演出、アコーディオンのcobaさんが音楽を担当なさる舞台です。
「お客さんは搬入口(大道具や照明、舞台装置などを運び込む業務用出入口)から入るんだけど、まずそこではマルシェが開かれてて特産品とかを売ってるのね。
その間をパフォーマーがウォーミングアップしてて。
黒幕の向こうにに入っていくとワゴンがあって、楽団がいて音楽が響いて、お客さんも出演者もみんなで踊ってると、突然芝居が始まるの!」と、秋本さん。
うおお。おもしろそうだ~。7月7日~26日の公演です。また、芸術館でのお稽古は特別だそう。
「ここは稽古場?こんなロケーションでいいの?っていうくらいなの。全面ガラスの目の前は芝生で遠くにはキラキラした山が見えてて。
“もういいか稽古…”ってぽかーんとしちゃう(苦笑)」とのこと。
秋本さんのおっしゃる芝生は、誰でも入れる屋上のトップガーデンにあります。
北アルプスと美ヶ原高原の王が頭などが見渡せて、ほんとにいい気分になります。
また館内にも誰でも入れるエリアがあって、宝塚ごっこができそうなくらいの大階段や、すりガラスが水玉模様みたいな壁のロビーは自由に過ごせるんです。
まつもと市民・芸術館の百瀬学さんは「トップガーデンでは近所の会社で働く方がお昼ご飯食べたり、近くの保育園の子たちが雨の日にロビーで遊んだりしてますよ」と、笑います。
スペシャルな場所であり、日常の場所でもある。芸術の神髄をついてる気がします、まつもと・市民芸術館。
□ まつもと市民芸術館 → http://www.mpac.jp/
□ セイジオザワ松本フェスティバル → http://www.ozawa-festival.com/
□ 空中キャバレー → https://ja-jp.facebook.com/kuchucabaret
□ 秋本奈緒美ブログ → http://ameblo.jp/akimoto-naomi/
□ 新まつもと物語 → http://youkoso.city.matsumoto.nagano.jp/
□ FDA フジドリームエアラインズ → http://www.fujidream.co.jp/