安曇野の観光ポイントのひとつ「大王わさび農場」。そのそばを流れる清流・蓼川(たでがわ)では、クリアボート体験ができるんです。がっしりしたゴムボートの底の部分に透明な窓のような部分があって、川の中の様子を見ることができます。ガイドさんの案内に従って、自らオールをもって漕ぎ(…といっても全然たいへんじゃない、楽勝ものです)蓼川を満喫できるプチアドベンチャーなんですよ。乗客に合わせて、ボートの大きさもいろいろあって、2人~10人乗りくらいまであります。子供も高齢のご夫婦も…と、全世代が楽しめる手軽さです。運営している安曇野汽船のスタッフ曰く「着替えもなく安全な水上散歩」とのこと。万が一水中の落ちたとしても、水深は1mくらいだそうですし、もちろん救命胴衣もばっちり着用します。
蓼川の両岸には、くるみや柳、ニセアカシアにけやき、もみじといった木々が並びます。それらの木陰の涼しさを感じながら、ガイドの有坂則光さんの掛け声に合わせて「いち、に。いち、に。」と、オールを漕いで川を進みます。途中で「じゃあ、川に足をつけてみて下さ~い。」との有坂さんの言葉に従うと…。おほっ!ひやっこーい!気持ちい~い!年間通して13℃から15・16℃という湧き水です。ああ、もう足を上げたくない。蓼川の清らかさが足から身体に浸みこむみたい…。許されるなら頭ごと突っ込みたいくらいです。一日に70万トンとも言われる湧水量。清流中の清流にしか育たないといわれる『梅花藻(ばいかも)』も育つ透明な流れ。その恵みを肌で感じられる体験です。
さらに進むと有坂さんが「前に見える大きな木。あれはコゴメヤナギですが、実はこの木、吉田拓郎さんの“月夜のカヌー”というCDの中のジャケットで使われてる木なんですよ~。この下をくぐりま~す。頭、ぶつからないように気をつけてくださ~い」と。そのまた奥では有坂さん「はい。ここから水車が並んでますね。これ、黒澤明監督の映画“夢”の撮影で使われた水車です。それぞれ、形が違うんですよ~」と。おおお。アーティストの芸術魂に訴える力のある場所なんですねえ。
さらに進むと、「あの向こうの木の上のほうに鳥の巣があるのが見えますか?枝を集めたカゴのような、あれです。あれはアオサギの巣で、ここは日本一のアオサギのコロニーなんですよ」と。珍しいトンボもいるし、景色だけでなく動植物の生態系まで楽しめるクリアボート体験。最高です。
安曇野汽船の代表・宮原毅さんがおっしゃるには、6月と10月は水草が生えそろう時期なので特に美しいそうです。6月だと新緑、10月は紅葉の山姿を遠景に見ながらのクリアボート体験が楽しめるとか。また、安曇野汽船は熱気球体験もなさってるんですが、私がFDAの飛行機で福岡から来た話をすると「いやあ。それはいい。空の上から北アルプスが全部見えるあの景色はすばらしいですよ。一番の観光ポイントでしょう。私は熱気球やってて北アルプス越えもやりますが、もちろんそのすばらしさというのは最高ですけど、それに近いすばらしさですよね、松本便の空からの眺めは。あの北アルプスの山々は信州の財産ですよ。」と力説!おおお。空飛ぶプロから見ても、FDAの機内から見る北アルプスはすばらしいのですね。やっぱり福岡→信州まつもと空港の航路って、すてきな観光ポイントなんですよ!
あ。おまけ情報です。今年から、信州まつもと空港から安曇野まで、予約制のシャトルバスの運行が始まりました。金曜~月曜の限定運行ですが、空の便の離発着に合わせた時間になってますので、とっても便利ですよ~。
□ 安曇野汽船 → http://www.azuminokisen.com/
□ 安曇野市観光協会 → http://www.azumino-e-tabi.net/
□ 安曇野行きシャトルバス → http://www.nan-an.co.jp/matsumoto_ap/
□ FDA フジドリームエアラインズ → http://www.fujidream.co.jp/