あんずの里=千曲市森にある、もう一つの見どころが森将軍塚古墳。全長100mもの大きな前方後円墳で、山の尾根にあるので高速道路からもどーんとその姿が見えてます。4世紀ごろ科野を治めていた豪族の墓だといわれています。石がびしっと積み上げられ、筒型や朝顔形などの埴輪が並べられた迫力ある古墳は、発掘調査の後、その結果に基づいて正確に復元されたものだそう。
案内してくれた学芸員の鈴木幹子さんによると、ここまで忠実に復元されたものは全国でも他に例がないんですって。山の尾根では古墳そのものを体感し、ふもとの古墳館で出土品や実物大の石室模型を見て学ぶという二本立てになっています。日本最大級の縦穴式石室が、どんなふうに朱やベンガラで塗られていたかなど、おもしろい情報満載です。「ところで森将軍ってどんな将軍?」と思っていたら、“森”にある“偉い人”のお墓=森将軍塚なんだと教わりました。こんなダイナミックな古墳の再現、なかなか他では見られません。
そしてもう一つの見どころが、森将軍塚古墳の上から見る長野市近郊の街並み。眼前に広がる千曲川、左に茶臼山、右に妻女山。もうおわかりですね。「ここから、川中島の戦いがあった場所が俯瞰で見られるんですよ。ほら、あそこが雨宮の渡し(鞭声粛粛、夜川を渡る…の場所)。」と、森将軍塚古墳館館長の安藤秀一さん。おおお。古墳時代の遺跡の上に立って戦国時代の戦を思い浮かべる…。なんて壮大な歴史ロマンなんでしょう。歴史ファンはぜひ、おでかけいただきたい。
□ 森将軍塚古墳館 → http://www.city.chikuma.nagano.jp/app/kofun/main/index.html
□ FDA フジドリームエアラインズ → http://www.fujidream.co.jp/