Monthly Archive for 6月, 2017

山を満喫する美術館=北アルプス展望美術館

8月末に「池田町てるてる坊主アート展」の作品が飾られる山の斜面「あづみのクラフトパーク」にあるのが『北アルプス展望美術館』。
池田町の東の端にクラフトパークがあり、西に北アルプスがそびえている…というシチュエーションです。
私がおじゃました日は、残念ながら…の雨もようで展望はアウトでしたが、「晴れていれば、真正面に有明山が見え、アルプスを一望できるのが当館の特徴です。
外で山を楽しんだ後に、常設展示室で北アルプスの風景が描かれた作品を楽しめます」と、北アルプス展望美術館・学芸員の吉成見奈子さん。
ちなみに有明山(ありあけさん)は富士山のようなてっぺんが平たい印象的な形の山。それゆえに信仰の対象でもあり、地元にこよなく愛される山でもあります。
私もすぐに覚えました。標高2268mもありますが、後ろに連なる3000m級の北アルプスの「前山」です。
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実は私、「山の絵?目の前に本物の山がそびえ立ってて、すごい景色なのに。わざわざ美術館で絵で見る必要あるのかしら?」って、思ってたんです。
でもね。いいんですよ~。山の絵画。学芸員の吉成さんがおっしゃるには「山岳絵画…といって想像すると、“そびえ立つ山”とかいったイメージがあるかもしれませんが、その中にある人の営みなどをあたたかい視点で描いてるんです。
そういう意味では、思い描いている“厳しい山の絵”というよりは、山もあって人の営みもあって、それを含めての北アルプスの風景を描いてらっしゃるのかなと思います。
なので、見る人によって“どこか懐かしい”とか、澄んでなくてもそう感じる人もいらっしゃるみたいですね」と。
展示の中心になっているのは、この美術館設立のきっかけとなった小島孝子(46歳で早逝)、奥田郁太郎、山下大五郎の三人の作品。私は、奥田作品が好きです。
油絵なのにタッチが柔らかい感じに感動。道祖神を描いた作品は少し後ろに下がって見ると、道祖神の立体感がすごくて、柔和な顔が浮かび上がって、驚きました~。
吉成さんが「同じ北アルプスを描いても、道祖神を描いても、全然雰囲気が違うんですよねえ。
有明山を描くのでも描き方が違って、また風景の切り取り方も違ってます」と、教えてくれました。
この面白さは予想外!いいなあ、山岳絵画。
人の、しかも芸術家の目を通しての山の姿って、全然違う見え方でおもしろい!一人で納得していると、吉成さんが「館内の作品の有明山を見た後、外の実物の有明山を見て、有明の見比べをするのもおもしろいですよ」と。
おおお。それもステキ。外に出て見るのもいいですが、喫茶スペース周りもおすすめ。池田町在住の作家さんの作品に腰かけて、北アルプスを堪能できます。
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□ 北アルプス展望美術館 → 
http://azumino-artline.net/ikeda/index.php
□ 池田町観光協会 →  
http://www.ikeda-kanko.jp/
□ FDA フジドリームエアラインズ →
http://www.fujidream.co.jp/

童謡「てるてる坊主」ゆかりの地・池田町

♪てるてる坊主、てる坊主~。あ~した天気にしておくれ~♪の作詞者は、浅原六朗。長野県北安曇郡池田町出身の人です。
小説も書いた流行作家だったそうで、講談社創業者の野間清治、菊池寛、吉川英治、小林秀雄、江戸川乱歩と一緒に写った記念写真が記念館に飾られていました。
「大正10年ごろ、『少女の友』…今でいう『セブンティーン』とか女子向け最先端の雑誌の編集者だった人でした。
当時の編集者は自身でモノを書かねばならず、いくつか発表した詩のひとつが、昭和のフォスターと言われた中山晋平の作曲でレコードになり、ちょうどラジオが普及する時期で広がっていったんですね」と、池田町図書館 浅原六朗文学記念館・館長の梅牧力さんが教えてくださいました。
ちなみに作曲の中山晋平は長野県中野市出身。
(「シャボン玉」「こがね虫」などの童謡や「カチューシャの歌」などの流行歌3000曲を作曲した人です。童謡「てるてる坊主」は、池田町の浅原×中野市の中山作品=Made by 信州人の曲ですねえ。
梅牧館長曰く「中山晋平のお葬式でも『てるてる坊主』が流れたんですよ」とのこと。
梅牧館長によると、てるてる坊主=雨を止ませる人形は400年くらい前に中国から来たお話だそうで、ほうきで空を掃いて晴れにする女性のお人形が元なのだそう。
それがどうして坊主になったのかは、不明。今では、中国に空を掃く人形は残っておらず、アニメ「一休さん」で逆輸入された、日本のてるてる坊主のほうが知られているのだとか。
梅牧館長はさらに「江戸時代から広まった日本人の風習が、この歌によってひとつにまとまった、ということはあるかもしれませんね」と、おっしゃいます。納得です。
また、町を挙げて「ギネス」にチャレンジもしたそうで、10428個のてるてる坊主を飾って、見事認定されています。
中学生の発案に、町のリネンレンタル会社や病院、クリーニング店がシーツを提供し、革製品を製作している町工場が材料サイズに裁断してくれ、生徒だけでなく町の人もてるてる坊主を作り、できあがった坊主を飾るための支柱を町の土建屋さんが立ててくれた…という、かなり素敵なチャレンジだったようです。

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浅原六朗文学記念館は別名「てるてる坊主の館」。
館内には1080個のてるてる坊主が飾られています。
ベーシックなものだけでなく、ススキの穂でできたもの、杉の葉でできた杉玉(酒蔵で新酒ができたことを知らせるアレ)のようなもの、見ザル・言ザル・聞かザルの姿のもの…、単品もあれば連ダコならぬ連坊主もあり、どれも力作ぞろい!
実はこれ、毎年開催されている『池田町てるてる坊主アート展』に出品された作品なんです。
出品されたすべての作品は8月末の週末に、展覧会会場の『あづみの池田クラフトパーク』に展示され、その後1年間、「てるてる坊主の館」に飾られるのだそう。
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ちなみに、今年の募集は1次締切が7月28日、2次締切が8月4日。展示は8月25~27日です。
高校生以上の一般部門、中学生以下の子供部門のほか、家族でつくるファミリー部門や仲間と作るグループ部門、さらに絵画や書の部門まであるんですよ~。
8年前に「がんになってしまったおばあちゃんとの思い出に」と、家族でてるてる坊主作りにチャレンジして、あまりの楽しさに「また来年も作ろうね~」って言ってたら、おばあちゃん、今でもお元気でてるてる坊主作ってらっしゃる!という家族もいらっしゃるんだそう。てるてる坊主パワー、すばらしい!
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□ てるてる坊主の館 → 
http://www.ikedamachi.net/0000000315.html
□ 池田町観光協会 →  
http://www.ikeda-kanko.jp/
□ FDA フジドリームエアラインズ →
http://www.fujidream.co.jp/

上高地で親孝行旅

5月に安藤さんと行く信州ツアーで上高地に行った時、河童橋のたもとでラジオの生放送リポートをしていたら、車いすで移動なさっている方をお見かけしました。
「お?これは…?」と思い、泊めていただいた五千尺ロッヂ支配人の林典之さんにお尋ねすると「ええ。河童橋から田代橋までの遊歩道区間は、車いすを押しながらでも散策できますよ。」とのこと。
おおお!この区間は片道2km弱。往復で40分~1時間。
足の不自由な方はもちろん、足元の弱った親孝行旅も可能ですね!安藤さんも「我が子にも見せたい景色でもありますな」と、おっしゃってました。
そうか、“子が親を”だけでなく、“親が子を”連れて来たい、一緒に見たい景色なんですね。母さん、次はいっしょに行こう。
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また、「長く歩けない老いた親を連れて散策するなら?」という私の問いに、林支配人は「小梨平。特に朝、少し早く起きると、小梨平キャンプ場周辺は幻想的な風景になります。
静かで、鳥がたくさん鳴いていて、川には岩魚が泳いでいて…。河童橋とは違う風景で、言うなれば“日本の朝の原風景”みたいなイメージです」と答えてくれました。
五千尺ロッヂに泊まって、ゆっくり歩いても10分程度で小梨平です。
2~30分散策してロッヂに戻りましょう。ちなみに、5月中~下旬だと「ニリンソウ」が咲いてるエリアです~。
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また、早朝のお手軽散策として、宿から大正池まで歩いて下り(といっても平たんですが)、戻りは上高地に入ってくるシャトルバスに乗車するという方法があるそうです。
朝5時ごろから運行してますので、これは利用いたしましょう。
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そして、去年もインタビューに答えていただいた、福岡県遠賀町出身の、五千尺ロッヂで昨春から働いているスタッフ・西谷宜紘さんに今年もお会いできました。
一年過ごして改めて感じる、おすすめの上高地の過ごし方について「梓川沿いのベンチで、川のせせらぎときれいな空気を感じながら本を読んだり、飲み物を飲んだりするのが最高ですね。
時にはゆったり、時間の流れと自然の空気の中に、特に何もせずに身をおいてみるのもいいと思います。
ベンチに腰かけてじっと耳をすましてみると、鳥のさえずりとか川のせせらぎとか、あと風のちょっとした感触とか感じられると思います。」と、語ってくださいました。
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上高地をカジュアルに楽しむなら、和室+おいしいビュッフェの食事が魅力の「五千尺ロッヂ」。
ハイクラス山岳リゾートなら「五千尺ホテル」で、ゆったりベッドルームとフレンチのフルコース、そして超美味の豚汁も付いた朝食を楽しんでくださいませ~。
なお、安藤さんのお気に入りプレゼント「五千尺ホテル」のジャムに当たらなかった方、五千尺ホテルのサイトからオンラインショップで購入できますよ。

□ 五千尺ロッヂ → 
http://lodge.gosenjaku.co.jp/
□ 五千尺ホテル → 
https://www.gosenjaku.co.jp/
□ 上高地公式 → 
http://www.kamikochi.or.jp/
□ 新まつもと物語 → 
http://youkoso.city.matsumoto.nagano.jp/
□ FDA フジドリームエアラインズ →
http://www.fujidream.co.jp/

「花いっぱい運動」発祥の地=松本市

町のあちこちで、しかも子供の頃から馴染みのある活動「花いっぱい運動」。実は長野県松本市が発祥の地なんです。
松本城の城下町、旧武家屋敷と町人町の境となる女鳥羽川沿い、今は観光客向けのユニークな店が軒を連ねるナワテ通りの入り口に記念碑があります。
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花いっぱい運動は、昭和27年(1952年)に、松本市の小学校の先生をなさっていた小松一三夢(いさむ)さんが提唱したのが始まりなんだそうです。
「街を花いっぱいにすることが、街に花を植えることが、世の中を一番明るくする、一番いいことだと小松先生がひらめかれて、先生自身が活動したのがもとです」と、松本市公園緑地課 公園緑地担当係長の永井康太郎さんが教えてくださいました。
それまで、花というものは家で各々育てるものでしたが、それを公的な場所=川や道路や橋などでも育てましょう、という運動です。
先生の呼びかけはじわじわと広がり、いつしか松本から全国に拡大していったのです。しかし、昭和27年です。
「は?花いっぱい?腹いっぱいじゃねえのかい」と、言われたこともあったんだそう。
「まだまだ戦後まもない頃でしたから、みなさん、生活がたいへんな方も多かったと思われます。食べるのもたいへんだったという方が。
だから、そういうお話しも出てきたのだろうと思います」と、永井係長が残されたエピソードを教えてくれました。
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運動開始から65年の今年は、松本市の市制110周年のアニバーサリーイヤーでもあります。
全国大会も開催され、大会に向けて街なかではいつもよりさらに「花いっぱい運動」がなされていました。
でも、大会前だからというだけじゃなく、いつも松本って、あちこちに花が植えられてる気が…。
永井係長に尋ねると「ふだんやってるところにプラスアルファして植栽をやってる感じですから…」と。
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さらに気になって、派手なグリーンの法被を着て松本城ボランティアガイドの活動をなさっていた新井裕子さんにご意見を聞いてみると、「松本だけじゃなく安曇野市も盛んだし、長野市の善光寺の参道も盛んよ」とのお言葉。
山形から信州に来たという新井さん曰く「朝晩の気候がはっきりしてるせいか、信州は花があざやかな感じがするのよね。
特に遠くから見ると」と。あ、それは言えてる。気温差だけでなく、キラキラしたお日さまの輝きや透明な空気も影響してると思います。
それを永井係長に言ったら「気候と空気、水の影響はあるかもしれませんね。
空気がきれいだとお花もきれいだし、水は湧いて出てくるところだし。松本の湧水と花をいっしょに楽しんで巡ってください」と、言われました。
「各町会で地道に花植え活動をしていただいてる成果が、派手じゃないけど積み重なった結果じゃないかと思います。
これからも、地味でもいいから浸透していって、さらに全国に広がるように…と思ってます」ともおっしゃってました。
福岡で花いっぱい運動をなさってる方、松本に聖地巡礼の旅に出るのはいかがかしら?
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□ 花いっぱい運動 → 
http://www.city.matsumoto.nagano.jp/shisei/matidukuri/kankyomidori/hanaippai/
□ 街を花いっぱいにする会 → 
http://hanaippai.info/index.html
□ 新まつもと物語 → 
http://youkoso.city.matsumoto.nagano.jp/
□ FDA フジドリームエアラインズ →
http://www.fujidream.co.jp/

春の信州を満喫するツアー・報告 2

標高1500mの乗鞍高原では、乗鞍の女将さんたち特製のランチビュッフェをいただきました。
これでもか!と言わんばかりに山菜がもりもり~。天ぷらは、ふきのとうにタラの芽。
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山ウドにこごみ。
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こしあぶらに山ブドウの芽。山ブドウの芽って、ほんのり柑橘系みたいな酸味があるんですよ~。
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香り高い行者にんにくにシソの葉みたいな深山イラクサ。
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ツアー参加者のみなさんも珍しいものだらけなので、作ってくれた乗鞍うまいもの工房・代表の筒木和子さんに質問攻めです。
深山イラクサは葉っぱにトゲトゲがあると聞いて、一同「!?」。
筒木さん曰く「採る時に痛くてたいへんなんですけど、天ぷらにしたりおひたしにしたり、いろいろして食べます。
加工しちゃえばトゲはなくなりますから、ゆでちゃえば。洗う時は手袋をして。」と。
ああ、そんなにたいへんなのに、ありがとうございます。おかげでおいしくいただきました。
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また、テーブルにセッティングされたお料理も山の幸三昧。
なかでも紫花豆が、多くの人のハートを鷲づかみにしてました。ほっこりふっくら、香り高い、いいお豆さん。
乗鞍の花豆は収穫する時には1cmちょっとほどですが、煮ると3cmくらいに大きくなるんだそうです。
標高の高いところで採れる花豆は実が締まっています。それで、一晩水に浸しておいて、煮こぼしながら煮ていきます。
そうすると、小さいお豆がふっくら大きくできあがる。それが乗鞍の花豆の特徴なんだそう。で、乗鞍では花豆のことを「ガニ豆」と呼びます。
理由は豆から出る音。収穫後に天日干ししていると、ガニ(乗鞍の方言でカニのこと)が“ガサガサガサガサ”歩くような音がするんです。で「ガニ豆」。
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食後は満腹のおなかを抱えて、春山バスに乗車して標高2350mの位ヶ原山荘まで移動。
ちょっと歩いて雪の壁を楽しみました。5月下旬なのに雪・雪・雪!みんなテンション上がりまくりです。写真撮ったり、落書きしたり。
お?一人、雪の壁を掘ってる人が…。キツツキならぬ雪ツツキ?「どこまで掘れるか…シャリシャリしてて、けっこう柔らかいですよ。
シャーベットぽい。」と、ノリノリで掘っていくと雪の穴の奥がブルーに見えてきました。
ガイドをしてくれた、のりくら観光協会ディレクターの村瀬基行さんが「雪が黄色と赤を反射するので青だけ通すんですね。
奥に行けばいくほど青が濃くなるんですよ。」と、教えてくださいました。
残雪の上を歩いたり、雪の下から出てきたばかりのクリーム色のふきのとうを見つけたり、乗鞍の春はわくわくだらけです!
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□ のりくら観光協会 → 
https://norikura.gr.jp/
□ 新まつもと物語 → 
http://youkoso.city.matsumoto.nagano.jp/
□ FDA フジドリームエアラインズ →
http://www.fujidream.co.jp/