「窓ぎわのトットちゃん」の世界

多くの人が読んだであろうベストセラー『窓ぎわのトットちゃん』。
タレントで女優の黒柳徹子さんがご自身の幼少期のお話を書き、いわさきちひろさんの画が表紙や挿絵に使われています。
そこからのご縁で、黒柳さんは「ちひろ美術館」の館長を務めてらっしゃいます。
で、今夏、本の中に出てくる、トットちゃんが通っていたトモエ学園の電車の教室が、松川村の安曇野ちひろ公園にOPENしました。
この公園内には安曇野ちひろ美術館があります。案内してくれたのは、安曇野ちひろ美術館の畔栁彩世(くろやなぎさよ)さん。
「え?くろやなぎさん?」と、お尋ねしたら、「漢字も違うし、親戚ではありません(笑)」と畔栁さん。
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電車は2両編成。1920年代製の「モハ」と「デハニ」という、実際運用されていた車両の引退後を運んだものです。
ゆえに「トットちゃん」ファンや「ちひろ」ファンだけでなく「鉄道」ファンが集まってくるという…(笑)。
教室より連結器やライト、運転席に夢中なお客さまもちらほら。何を隠そう私も鉄分高めなので、Wミーニングでウキウキです。
さて、ここの電車は手前が図書館。後ろが電車の教室の再現になっています。
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図書館車両は、窓を背に長いベンチ型の座席があって、乗り物に関する絵本や、トットちゃんに関する本、ユニバーサルデザインやバリアフリー関連の本を自由に読むことができます。
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教室車両は、前に黒板、机と椅子、網棚に子供たちの荷物が置かれています。道具類は当時と同年代に使われていた学校の道具などをそろえたそう。
机やいす、棚などは、地元の池田工業高校の生徒さん達が制作協力してくれたものだとか。
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さらにこんな見どころがあると、畔栁さん。「この教室、本に出てくるクラスメートの好きな教科などに合わせて、学芸員が“ここは○○ちゃんの席”というのをイメージしながら机の上のものを考えて置いてあるんです。
例えば、ビーカーや理科の道具が置いてあるのは、トットちゃんが一番仲良しだったヤスアキくん…たいちゃんの机です。
この方、将来学者になった方なんですけども」と。一番後ろにあるのはトットちゃんの席。
トットちゃんが書いたであろう…と作文をイメージして置いてあります。
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学校に来ると、網棚の上のところにランドセルをぽーんと投げて席についていた…という描写も再現させています。
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電車の周りには、トットちゃんがたいちゃんを投げ飛ばしたお相撲の土俵や、トットちゃんがお財布を落とした汲み取り口などが作られていて、いたる所にトットちゃんの世界の再現ポイントが用意されています。
このポイントを巡るオリエンテーリングもあって、完成するとオリジナルバッジがもらえたりします。
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安曇野ちひろ美術館内もトットちゃん関連の展示が企画されていました。畔栁さんが意外なことを教えてくれました。
「実は、黒柳さんとちひろさんって、実際にお会いになった事がないんです。
ちひろさんが亡くなったことを新聞で知った黒柳さんは“子供の味方がいなくなってしまった”と涙したそうです。
その後遺族と手紙での交流が始まり、『トットちゃん』で自分の幼少期を書こうと決めた時に、遺族と一緒に、ちひろさんが遺したものの中から絵を選んで作っていったそうです。
まるで一緒に作ったかのように、絵と物語がぴったり合っていて、2人の作品だと受け取れると思うんです」とのこと。
ちひろの作品は、子供の手や指の動きをよく観察して描かれていて、「一瞬をとらえるのがさすがだなあ」と、畔栁さんは感じるそうです。
「仕草のひとつひとつが自分の近い人(子)と重ねあわせて観ていただけるのではないでしょうか」ともおっしゃってました。
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電車の教室ができた記念のお菓子も登場してましたよ~。
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□ 安曇野ちひろ美術館 →
http://www.chihiro.jp/azumino/

□ 松川村観光協会 →
http://www.matsukawamura.com/

□ FDA フジドリームエアラインズ →
http://www.fujidream.co.jp/

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