松本の夏行事

松本の夏、しかも8月の初めは、城下町らしい商都らしいお祭りが目白押しです。
月遅れで行われる七夕、そして、女の子のお祭り「ぼんぼん」、男の子のお祭り「青山さま」。
お話を、松本市立博物館館長の窪田雅之さんに伺ってきました。
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まずは、七夕。最大の特徴は「七夕人形」を飾ること。松本のように、顔がしっかり書いてあるような七夕人形を飾る地域はほとんどないんだそうです。
織姫と彦星のペアなのですが、和紙人形のような『紙雛型』と、板製の顔付きハンガーのようなベースに子供の浴衣や洋服をかける『着物かけ型』があります。
ちなみに着物をかけると「襟数を増やしてくれる」と、言われています。江戸中期には人形を飾っていた記録があるそうです。
昭和30年代をピークに下火になっていましたが、近年、博物館と協力して、街を挙げて復活に取り組んできました。
7月の半ばから1ヵ月間、中心商店街などで七夕人形が飾られています。
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織姫と彦星に加えて『かーたり』という、四角い木材のボディに長いひもの足がついた人形があるのも特徴です。
天の川をはさんで離れ離れになっている織姫と彦星は、雨が降ると会えません。その時、かーたり君は自分の着ものをめくり上げて織姫をおぶって長い足で川を渡り、彦星に会わせてくれる…愛のキューピッドのような役割を果たすのです。
川を渡る=川渡り→かーたり、と音が変化していったとか。「この時期松本では雨が少なくて“三粒でも降れば豊作”と言われるほどです。
雨を待つ農耕儀礼的部分と、“年に一度だけの逢瀬”という都会的星祭り部分のミックスの象徴ともいえるのが“かーたり”の存在です」とも、窪田館長。右の写真の一番右が「かーたり」。
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「ぼんぼん」も「青山さま」も8月の1週目くらいに、町内会ごとに行われるお祭りです。
「ぼんぼん」は、女の子たちがほうずき提灯と言われる提灯を手に持って、♪ぼんぼんとても今日明日ばかり…と、街の中を静かに歌い歩く行事です。
ご先祖様の霊を鎮めるためではないかと言われているお祭りだそうです。江戸や上方で流行っていた小町踊りが街道筋を伝わってきたものが元だろうとのこと。
今では「松本ぼんぼん」という名のお祭りが同時期に行われますが、こちらは歩行者天国になった中心市街地を、曲に合わせて踊りながら練り歩くもので、両者はまったく別物です。
ちょっと「博多どんたく」っぽいですね。
どんたくも、元々はお正月に、町人が福岡城内の殿様のところに新年のお祝いを申し上げに行く「松ばやし」の行事でしたが、戦後、復興を願って市民の祭りとしてゴールデンウィークに行われ、盛大なパレードになっていきましたから。
「青山さま」は、男の子たちが、杉の葉を盛った神輿に“青山神社”と書かれた幟をつけ、「青山様だいわっしょいこらしょ」という掛け声とともに担いで、各家をまわるものです。
しかし「青山神社というお宮はこのあたりにないんですよ」と、窪田館長。明治10年代まで、松本の正月行事である初市=あめ市の時に、この青山様は作られており、当時は大人のお神輿だったそう。
しかし、ぶつかり合いやケンカ、警察沙汰が絶えなかったため中止になってしまったようなのです。
そして、青山様は子供たちのお盆の時期の行事として生まれ変わったとみられるそうです。
大人が初市=あめ市でやってた頃は商売繁盛を、そして子供が盆時期にやる今は人々の無病息災を願って行われるお祭りです。
一度、見てみたいなあ。

□  松本まるごと博物館 → 
http://matsu-haku.com/

□  新まつもと物語 → 
http://youkoso.city.matsumoto.nagano.jp/

□ FDA フジドリームエアラインズ →
http://www.fujidream.co.jp/

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