Monthly Archive for 9月, 2014

いろは堂のおやきとワイン

信州人のソウルフードのひとつ「おやき」。今年も鬼無里の『いろは堂』が、ラジオ祭り「さわやか信州ブース」に出店してくれます。福岡生まれの伊藤宗正社長、なんと「おやきとワインの組み合わせ」という、新発想を教えてくれました。いろは堂本店の敷地内には『いろはな』というカフェ&ギャラリーが併設されています。そこで、今年の初夏に「長野県産ワインとおやきを楽しむ会」を開催したそう。そこでのおやきの出しかたは…ナイフを水平方向に入れた切り方!まるでピザのようなビジュアルです。この切り方を提案したのは工場長さん。「夏野菜のおやきを作った時に“横半分に切って食べるとおしゃれですよ”って言ってたんです」とのこと。
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定番の野沢菜のおやきも、水平方向の半分に切って、とけるチーズをのっけてオーブンで焼くとこんな風に!これはマネしたいっ!さらに「あんこのおやきを水平に切って、アイスクリームをのせたらデザートおやきとしておいしいですよ」とのご指導。うひょひょひょひょ!ラジオ祭りであたたかいのはその場で食べて、お持ち帰りは冷凍を買わせてもらおうかなあ。北欧系の食器との相性がまたいいっ!
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伊藤社長がおっしゃるには「いろは堂のおやきは、まわりの生地がパンに近い感覚なので、ワインとも相性がいいと言っていただいてます。具の入らない“おやきじ”(おやきの生地のこと)だけで作ったドーナツだとかもですね」と。そう!この“おやきじドーナツ”が、想像を超えるおいしさなんです~。一口目はひきの強いフランスパンって感じで、もぐもぐもぐ…と三口目くらいから、中の甘みがふくらんできます。
『おやきじドーナツと山菜のグリーンカレー』は、おしゃれなビジュアルなうえに激ウマ!信州サーモンとクリームチーズをはさんだ『おやきじサンド』もビューティー&美味っ。さらに、えごまオイルと塩をつけていただくと、甘みと香りがすごいことになって興奮のおいしさ。メープルシロップでいただくと、これまた脱力&なごみ系のおいしさ~。いろは堂のおやき生地って、こんなにすごかったのか…と噛みしめていると、伊藤社長曰く「パン用の強力粉とイーストで独特の食感を作りだしてるんです。作り方はフランスパンを作るような方法です。いまだに“この生地を作ったじいちゃん=先代の考えは何だったんだろう”って、思わずにはいられないですね」と。
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おやきじを満喫しに、ぜひ鬼無里へおでかけください。能や歌舞伎の演目「紅葉狩」の題材になった鬼女・紅葉伝説の残る山里です。
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□ いろは堂 → http://www.irohado.com/
□ 鬼無里観光協会 → http://www.odeyarekinasa.jp/
□ ながの観光コンベンションビューロー → http://www.nagano-cvb.or.jp/
□ FDA フジドリームエアラインズ → http://www.fujidream.co.jp/

八幡屋磯五郎

信州みやげで「八幡屋磯五郎」の七味唐辛子をもらったことがある人、結構いらっしゃるのではないでしょうか?お店は善光寺のすぐそば、参道沿いの大門町にあります。読み方は「やわたや」。ひらがなで書くとや“は”たですが読みの音は“わ”だそうです。
八幡屋磯五郎は七味唐辛子老舗3軒のひとつ。ちなみに、ひとつは浅草・浅草寺前の「薬研掘七味唐辛子本舗」。ここが七味唐辛子の生みの親で、400年くらいの歴史があります。2つめは京都・清水寺前の「七味屋本舗」。そして3つめが「八幡屋磯五郎」で、270~280年の歴史です。七味唐辛子は読んで字のごとく7種の素材で構成されてますが、それらは漢方薬の素材でもあります。門前町に老舗七味屋がある理由について、八幡屋磯五郎の九代目で代表取締役社長の室賀豊さんは「昔、遠くから、しかも歩いてお寺にお参りする時、人は家族や大切な人の健康や病気治癒をお願いするわけです。お願いしつつ、薬のようなこうしたものを買って帰るという一つの信仰の流れとしてあったと思うんです」と、おっしゃってました。体に良くて、軽くて日持ちがする…最高のおみやげですよねえ。なお、基本の唐辛子、山椒、胡麻以外のものは店それぞれで組み合わせが違うのだそう。ちなみに八幡屋は基本+陳皮(ミカンの皮)、紫蘇、麻の実、生姜、です。
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大門町のお店では、なんと!オリジナルの唐辛子が作ってもらえるんです。20種を超える素材を自由に組み合わせて自分の好みにでき、そのデータも保存されます。そこで私が欲しくなったのは『社長ブレンド』。室賀社長宅ではどんな味の七味唐辛子にしてるんでしょう?答えは基本の7種から麻の実を抜いて柚子を入れたブレンドで、輸出用の試作品を作った時に気に入って、継続してるそうです。

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ここで働いてる人はやっぱり辛党だよねえ…と思ったら、やっぱり!でした。普通程度の辛いもの好きでは辛党と認定されないらしいです。いろんな企業がコラボレーション商品を試作して持ってきてくれますが、「いや。全然辛くない…」の嵐だそうで(苦笑)。広報担当の越和美さんも「小さい頃から家にあって、八幡屋の唐辛子で育ってる。味噌汁はもちろん、スープもサラダにも全部かけます。サラダの場合は、ドレッシングに七味とか。さらにマヨネーズをかけると別の味になるし、何にでもかけちゃう」と笑ってました。
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室賀社長も「このへんの人は何にでもかけて使うけど、県外の人は“なかなか減らない”とかっていうことも多々あるので、使い方をもっと紹介していきたいですね。和食だけでなく洋食にも、とか。パセリやバジルを取り入れたり、日本食以外にも使えるように提案したりしてるんです。」とおっしゃってました。辛くない七味唐辛子、なんてのもありましたし、七味を活かしたスイーツ=七味素材の7つの味のマカロンやしょうが糖なども人気ですよ~。来年4月5日~5月31日の善光寺御開帳のお楽しみにも加えて下さいね。
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□ 八幡屋磯五郎 → http://www.yawataya.co.jp/index.html
□ 御開帳 → http://www.gokaicho.com/
□ ながの観光コンベンションビューロー → http://www.nagano-cvb.or.jp/
□ FDA フジドリームエアラインズ → http://www.fujidream.co.jp/

来年は善光寺御開帳!

「牛に引かれて善光寺まいり」の説話でもおなじみ、長野のランドマークでもある善光寺。国宝の木造建築では日本で4番目に大きいんだそう。なお、東日本では一番大きいんですって。
その善光寺、来年=平成27年は御開帳の年です。期間は4月5日~5月31日までの57日間。数え年で7年に一度のありがたい御開帳。詳しいお話を、善光寺・庶務部長の清水雄介(しみずゆうかい)さんに教えていただきました。
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御開帳になるのは、善光寺の前立本尊さま。絶対秘仏であるご本尊の身代わりとして鎌倉時代に作られたものだそう。「一光三尊(いっこうさんそん)阿弥陀如来」といって、ひとつの光背の中央に阿弥陀如来、向かって右に観音菩薩、左に勢至菩薩が並ぶ、善光寺独特のお姿だとか。で、本堂の内々陣というところに移されたこの前立本尊さまの手から「善の綱」と呼ばれる綱が、本堂前に立てられる回向柱(えこうばしら)という一辺が60cmくらいありそうな柱に延ばされ結ばれるのです。前立本尊さまを拝めなくても、この回向柱に触れれば、如来さまとの結願(けちがん)が叶うのだそうです。結願というのは、仏様を身近に感じる体験のことをいいます。本堂の内陣はかなり混雑すること間違いなしなので、時間がなかったり、混雑が苦手な方は回向柱が強い味方ですねえ。これまでに使われた回向柱の安置場所があるのですが、いやはや立派な柱でしたよ~。今触ってもありがたい感じがします。
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ところで、御開帳はなぜ7年に一度(丑年と未年)なのでしょう?清水さん曰く「十二支の半分で、振り返った時に“長いような短いような”っていう、ちょうど私たちが節目に感じるにはいい年月なんです。6年間を振り返ると、例えば『介護していた親が今はもういない』とか『孫がいなかったけど今はいる』とかあるでしょう。回向柱やシンボルになるもの印象に残るものを通じて振り返るということなんです」と。
御開帳期間中は特別な法要や行事も行われますが、毎日の行事も普段通り行われます。たとえば「お朝事」。日の出とともに本堂で始まる法要で、早朝の境内に響く双盤や太鼓の音と読経の声が心にしみます。内陣に入って参加するのもいいですが、入場料のいらない外陣でも十分ありがたい時間が過ごせます。外陣では、地元の方々がウォーキングやランニングの途中に日課としてお参りなさってるのが感じられて、私はそれが好きです。大きな、立派な、由緒あるお寺でも、敷居が高くなく、地元の人が日常的に出入りして時間を過ごしているお寺さんって、すごくありがたい存在だと思うので。また、お朝事の導師をお務めになる大勧進貫主さまと大本願上人さまが、お朝事の前後、本堂を往復なさる時に、参道にひざまづく私達参拝者の頭を数珠でなでて功徳を授けてくださる「お数珠頂戴」も、嬉しい幸せな体験です。
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そして清水さんが教えてくださった御開帳時の特別行事が「御印文頂戴(ごいんもんちょうだい)」!御印文というのは仏様の宝印で、頭にポンと押してもらうと極楽浄土に行くことが約束されるという、ありがた~いものだそう。はんこみたいなものだそうですが、小ぶりのお座布団を頭にあててもらうイメージだと体験者が言ってました。毎年1月7日~15日にお正月行事でだけ行われているものを、御開帳期間中は毎日朝8時半から入相(お堂が閉まる17時)までいただけるのです。御開帳中は混み合って内陣まで入れない日もあるそうですが、「御印文頂戴」は外陣で行われるうえ回転が早いので確実な結縁法と言えるでしょう。この「御印文頂戴」、落語の『お血脈(けちみゃく)』というのに登場するんだそう。「地獄があまりにもヒマしてる…。『いったいどういうことだ?』とこの世を覗いてみたら、善光寺で“御印文”という宝印を押してもらうことで、みんな極楽に行ってしまっている。『これはいかん』と、地獄に落ちていた天下の大泥棒・石川五右衛門に『ちょいとこの世に戻してやるから、善光寺に忍びこんで、その宝印とやらを盗ってこい』と指令を出します。大泥棒の五右衛門ですから、すっと簡単に宝印を盗めちゃう。しかし何の気なしに自分の頭に宝印をぽん、と押してしまった。あああ、五右衛門極楽に行っちゃった…」という内容なんですと。清水さんのお話を聞いてると、もっともっと善光寺のことが知りたくなります。
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御開帳の請願やお世話をしているのが長野商工会議所。商工振興部の徳武高久部長が取材に同席してくださったので地元の人のご意見を伺うと、御開帳はやはり子供の頃から特別なものだったとおっしゃいます。個人的には「回向柱のまわりも、午前中から昼すぎまで混雑してることが多いですからねえ。善光寺さんは24時間境内が開いてますから、夜、静かにお参りするのも好きです。」とのご意見。そう。回向柱は外に立ったままですから触れますよねえ。いいこと聞いた(嬉)。まだまだ、おもしろいこといっぱいの善光寺さん。何度おじゃましても発見や気づきがある、ありがたい場所ですよ。
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□ 善光寺 → http://www.zenkoji.jp/
□ 御開帳 → http://www.gokaicho.com/
□ ながの観光コンベンションビューロー → http://www.nagano-cvb.or.jp/
□ FDA フジドリームエアラインズ → http://www.fujidream.co.jp/

木曽くらしの工芸館

奈良井宿を含め、木曽路エリアは木曽漆器の産地です。豊富な木材や漆の技術と作品を、気軽に楽しめるのが「木曽くらしの工芸館」。木製品や木曽漆器を見たり買ったり、展示を見て学んだりできるところで、なかなかおもしろいんです。さらに、伝統工芸体験学習として、木曽漆器の製作にチャレンジできるんです。一番かんたんな『ヒノキ箸のすりうるし塗り』に挑戦しました。先生は、木曽くらしの工芸館チーフコーディネーターの乾正文さん。乾さんの指導のもと、カンナで1cm角、長さ24cmの角材を削っていきます。治具(じぐ)に固定してカンナをかけると、だんだんお箸の形になっていきます。
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さらにサンドペーパーで角をとると、おお、いい感じ(満足)。「削りすぎに注意」とは言われましたが、ほぼ失敗はないとのこと。先生のように、うまく「しゅーっ」とカンナがかけられませんが、少しずつ進歩はするもんです(笑)。だんだん削りかすが美しくなり、しかもヒノキのいい香りがするんですよ~。「お風呂用に」と、持って帰る人もいるそう。削り終わったお箸は、

好きな模様を描きこんで、そのあと漆を5回に分けて擦り込みます。今回は時間の都合もあり、乾さんに全部おまかせして、届くのを待ちました。漆で見かけが美しくなり、さらにかなり丈夫になるという効果があるのだそう。デザインは今ひとつですが、箸先の細さや削り具合はなかなかのもんだ!と自画自賛。ま、治具のおかげなんですけど(苦笑)。いいんです。自分の事が好きになれます。
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乾さんは「初めての事に挑戦する楽しさを感じてほしいですね」とおっしゃってました。体験中にも、漆が乾くための条件として、空気に触れていること、気温が20~25℃、湿度が70~80%がいいので、木曽路の梅雨時は漆向きだ…なんて話や、漆のお椀などの仕上げの上塗りは東洋の女性の髪の毛を使った刷毛でないとダメなんだ…なんて話を聞かせて下さいます。
□ 木曽くらしの工芸館 → http://www.kiso.or.jp/
□ 塩尻市観光協会 → http://www.tokimeguri.jp/
□FDA フジドリームエアラインズ → http://www.fujidream.co.jp/

塩尻市・奈良井宿

奈良井宿は旧中山道の宿場町。江戸・板橋宿から京・守山宿のちょうど真ん中あたりの宿場町。14代将軍・徳川家茂=皇女和宮のお嫁入りの時、中山道が使われましたが、和宮はこの奈良井宿で休憩し、ふたつ江戸寄りの本山宿で宿泊し、さらに2つ江戸寄りの塩尻宿で昼食をとり、もひとつ先の下諏訪宿まですすんだんだそう。また、京・宇治の新茶が徳川家に献上される際のお茶壺行列もここを通ったそうです。
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規模としては日本最長の宿場町で南北に1km、東西に200m。すごいのが、江戸時代の宿場町のたたずまいがそのまんま、今も生きていること。昔の街道の道幅の両側にはずらりと木造の家々が並びます。1階より2階が少しせり出した「出梁(だしはり)造り」で、入口にはめられた大戸や、日常の出入り口としてのくぐり戸、格子やうだつ、彫り物など、家ごとに見どころがある感じです。長くのびた軒先の庇には、泥棒よけの工夫もあるんだそう。庇と家をつなぐように斜め上に伸びた棒状のものがあるのですが、これは庇の上に泥棒が乗った瞬間にぱたんと庇が落ちるようにしてあるんだそうです。今は金属なのでそうなりませんが、昔は木だったので、ぱたん、と。
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そんなこんな奈良井宿ネタを教えて下さったのが、塩尻市観光協会・奈良井宿観光案内所の中野朝雄さん。写真家の方々にも奈良井宿は人気があるそうで、「格子」がいいとおっしゃるとか。「夜になると中からのあかりが表にもれて、人が動くと影がものすごくいい」んですって。で、中野さんの個人的お気に入りは…?「雨の奈良井宿ですね。しとしと降ると昔のような面影があって。人も少なくて静かでいいですよ~。」と。普通、雨だとがっかりしがちな旅先ですが、雨でもオススメの奈良井宿!雨で予定が変更になったら、奈良井宿に行くのもいいかも、です。
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あ!奈良井宿の公衆トイレは「檜乃厠」といいまして、檜がたっぷり。檜の香りがたちこめるお手洗いでございました~。
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□ 奈良井宿 → http://www.naraijuku.com/
□FDA フジドリームエアラインズ → http://www.fujidream.co.jp/