Monthly Archive for 8月, 2011

松本市長はお医者さん

松本市長の菅谷昭(すげのやあきら)さんは、お医者さんでもあります。しかも、チェルノブイリの原発事故の後、放射能汚染により甲状腺がん患者が多発していたベラルーシで医療活動をなさった方なんです。甲状腺がん手術の際、より傷口を小さくできる切開法を現地に定着させた、すごい人なんです。福島第一原発事故の被害にも心をくだいていらっしゃって、現地に赴いたり講演会を引き受けたり、『子供たちを放射能から守るために(亜紀書房)』という本を出版なさったりしています。松本市内取材中に、市民の方が「うちの市長は放射能については専門家だから安心」と言っていたのが印象的でした。その菅谷市長が松本市で進めているのが「健康寿命延伸都市・松本」という構想です。健康で自立して暮らすことのできる期間を延ばしましょう!ということなんですねえ。病気や要介護状態ではなく、健康で明るい毎日を過ごせる期間を延ばす…最近よく聞く「PPK=ぴんぴんころり」と近いニュアンスですよね。
 
健康寿命を延ばすためにいろんな取り組みがされてますが、ひとつ例を挙げると「市民歩こう運動」があります。松本市内の35地区全てでウォーキングマップを作り、グループで歩いているんだそう。自分達で地図を作ることで、普段気付かなかった歴史的なことやお寺や旧跡に目が向いたり「こんなにいい町なんだなあ」と発見があり、さらに人と一緒に歩くとみんなが友達になり、それがそのまま町づくりにつながっていくのだとか。「健康寿命延伸が町づくりになる、というのは市民のみなさんから教わりましたねえ」と菅谷市長は微笑んでました。さらに健康寿命とは、肉体的と同時に精神的健康、あるいは社会的健康をもさしていて、家庭や職場、地域で、その人がHAPPYな状態でなければならないのだそうです。ただ、健康診断などを充実させるだけではなく、市民全体に健康が大切だということを意識づけさせることが重要であり、「命をたいせつにする町づくり」が必要なのだと説き続けてきた菅谷市長。この意識を松本市から始めて、長野県→日本中→世界へと広げたいと考えていらっしゃるんです。
□ 健康寿命延伸都市 → http://www.sugenoya.com/project/
□ 松本市 → http://www.city.matsumoto.nagano.jp/

せっかくの「健康寿命延伸都市」、外から松本を訪ねた人が感じるにはどうすればいいのでしょうか?「うーん。難しいかもしれないねえ。市民がグループで歩いてるのを見たりするとわかるかもしれないけど、無理して言うこともないと思う。」と、おっしゃりつつも「松本へ来てくれたら、青い空に緑が美しい。風光る…じゃないけど、そういう状況の中で自ずと“ここにいるとリフレッシュされる”とか“気持ちが落ち着く”とか“いいね”っていうのが、最後は“これ、健康なんだよね”って思ってもらったら。で、松本市民が健康寿命延伸都市って言えるようになったことが嬉しい」と、語ってくださいました。そうそう。私も松本空港に降りたつやいなや深呼吸して、透明な空気で背骨を伸ばしますもん。有名人で言えば、病気療養中だった小澤征爾さんが「サイトウキネンフェスティバル」でフルオーケストラ復帰、中村勘三郎さんがまつもと市民芸術館での特別公演で舞台復帰、と、まさに復活の地に松本を選んでいるんですよねえ。町全体に文化意識の高さやボランティアの熱意があるのも大きな要因だと思います。菅谷市長もその点は認め、あんまり褒めちゃいけないんだけど…と言いつつ「普段着のままのつながり・絆ができてるんだと思います」とおっしゃってました。
また、あらためて見ると松本はバランスが取れている、ともおっしゃってました。真ん中は松本城を中心に小都会的なものがあって、その中に文化施設もあれば歴史もある。水がきれいな町でもある。足を伸ばして外へ行くと回りは田園風景。その外に上高地があり北アルプスがあって、乗鞍高原とかあって、東側には美ヶ原高原があって。これはひとつの魅力かな、と思うとのご意見。そして「松本は春夏秋冬いいんですよ。僕、言うんですが“五感を大切に”って。視覚・嗅覚・聴覚・味覚。そして触覚ね。そよ風にさわる…とか、しっかり感じてほしい」と。これは、身にしみましたねえ。五感をフルに使えるのって楽しいですよねえ。特に松本は、信州は触覚満喫の旅が楽しめるんですよ。ちょっと錆びかかってても大丈夫。信州旅行で五感パワーも復活しますから(笑)。
しかし、6月に発表された2009年度の後期高齢者医療費が8年連続日本一だった福岡県。少額ベスト3に入っている長野県を見習う研修旅行を実施してもいいかもしれませんねえ。(ちなみに少ないのは、新潟・長野・富山の各県)

 

松本シネマ認定第2号「神様のカルテ」

8月27日から公開になっている「神様のカルテ」。現役医師の夏川草介さん原作の同名小説の映画化作品で、地方医療の現実に向き合う青年内科医・栗原一止の心の葛藤や成長を描いています。一止を櫻井翔さん、その妻でカメラマンの榛名を宮﨑あおいさんが演じています。夫婦、同僚、同居人、患者さん…いろんな人と人のつながりや支えあい、命についてなど、何かを考えさせてくれる映画に仕上がっています。この映画の舞台が松本!なんです。春に公開になった「岳」に比べると、景観的には普段着の松本の街がでてくる感じでしょうか。ただ、登場人物が普通に歩いている姿の後ろに広がる空気に透明感があったり、山姿が見えたりと、コアな信州ファンうけしそうな作品でもあります。
□「神様のカルテ」公式サイト → http://www.kamisamanokarute-movie.jp/index.html
市内を取材中にも映画の製作に関係した人や場所に出会います。例えば、映画の撮影現場にロケ弁当を届けていた方もその一人。松本から上高地へ向かう途中にある「村の駅 アルプスの郷」の奥原捷人支配人。お弁当だけじゃなくカレーとかも登場したらしいです。しかも、エキストラ出演者の手配も担当なさったんです。地元のおばちゃんたちを女優にしちゃいました(笑)。また、アルプスの郷の軽トラも出演してます。
アルプスの郷、食事もおいしいんですよ~。自慢のセイロ蒸し御膳は野菜たっぷりで激ウマっ!山菜の時期におじゃましたので、信州らしいおいしさを堪能させていただきました。山ウドとか初食でしたわ。ふふ。そうそう。あの方もここにご来店+お食事したんだそうですよん。
 
ほかにも、一止が担当している診療所、日本酒のおいしいお店、雰囲気のある小道、榛名が写真を撮る山頂などなど…。ぜひ松本とその周辺で同じ景色を探しましょう。

 

上高地への玄関口・さわんど温泉

上高地への玄関口というのは、この沢渡(さわんど)から上高地方面へはマイカー規制のためバスかタクシーに乗り換えなければならないから。つまり、自分の運転で最も上高地の近くまで来られるぎりぎりのところがさわんど温泉(温泉名の時はひらがな表記です)ということになります。また、沢渡の周辺には白骨(しらほね)温泉や乗鞍高原といった観光地もあるんですねえ。ちなみに沢渡とは「川が集まる場所・分岐点」の意。さわんど温泉「渓流荘しおり絵」の女将・齊藤敦子さんは「沢渡は谷間だから、川に沿った狭い集落になっています。ですから、どこからも川が見えるか、絶対に聞こえるんです」とおっしゃってました。さわんど温泉のお湯は無色透明で、ほのーかに硫黄の香りがします。さっぱりと何度でも入れるような温泉なんです。平成10年、先人たちからの思いが叶い、新しく引かれた温泉だそうです。齊藤さんは「上高地への足がかりとして、また周りの観光地へのハブ地点として、さらに信州から飛騨へ向けても楽しめるところなんです」と教えてくださいました。「でも、何もないけど、ここにゆっくりするために来てくだされば、それがいいと思います」ともおっしゃってました。夏は涼しくて緑を満喫でき、秋は紅葉の美しさに酔えるところです。紅葉は10月半ばから末にかけてが基本だそう。「上高地はまっ黄色の黄葉ですが、沢渡は混じってるんです。赤・黄・そして緑と、コントラストがきれいですねえ。深い谷と切り立った渓谷で岩場が多く、トンネルを抜けると紅葉の連続でわくわくするんですよ(ニコニコ)」ともおっしゃってました。冬は、とにかく雪!すごく静かな空気に満たされるそうです。また、上高地へスノーシューでトレッキングに出かける人が多くなるので、釜トンネルまで車で送迎してくれる宿もあるそうです。いろんなタイプの宿がそろっているので、目的や好みでさわんど温泉を楽しんでください。
□ さわんど温泉 → http://www.sawando.ne.jp/

お話をうかがった「渓流荘しおり絵」には、なんと!北九州は黒崎出身のスタッフがいました~。簗瀬由佳さんです。最初は海のものがないことにかなりギャップを感じたそうですが、いつの間にか山菜や川魚、山野草や山の名前に詳しくなってしまった、と笑います。沢渡の魅力について「必要ないものはない。無駄がないんです。生活も見るものも。無駄に信号や店といった光もないですし、品来の星の光とか空気とか必要なものだけが残ってるんですよね。『ないならないで何とかなる』って、いうことを再認識できる場所です」とおっしゃってます。「時間の流れ方がゆっくりしてるので、そこにぞんぶんに浸ってほしいですね。川と風の音を聞きながら…」とも。
「しおり絵」は、お庭が美しい、明るくゆったりすっきりしたお宿です。またお風呂の洗い場が畳敷きなんです~。うほ。地元食材=地元ならではの食材(例えば“塩丸イカ”とか川魚、山菜とか)をアレンジした料理がいただけるのも嬉しいところです。
□ 渓流荘しおり絵 → http://www.siorie.com/

 

 

乗鞍高原に響きわたるアルプホルン♪

「アルプスの少女ハイジ」のオープニングを彷彿とさせるあの音色。アルプホルンが日本で最初に演奏されたのが、乗鞍高原の一の瀬園地なんですって。1981年、姉妹都市のスイス・グリーンデルワルドの方々がその音色を響かせて、今年で30周年。乗鞍高原は日本のアルプホルンの聖地なんです。教えてくださったのは、乗鞍高原温泉ユースホステルのご主人・小澤さん。アルプホルン愛好会のメンバーでもある小澤さんは、9月10・11日に行われる『乗鞍高原アルプス音楽祭』でも演奏なさる予定ですし、呼ばれれば、メンバーと一緒に各地へ演奏に出かけたりもなさるとか。そして、ユースホステルでも吹かせてくださるんですよ。釣りや川遊びや果実ジャム作りを楽しむように、アルプホルンも体験できるんです。ちなみにアルプホルンの長さは3m40cmほど。マウスピース(吹き口)はトランペットのと同じくらいの大きさかなあ…。音は「ド・ソ・ド・レ・ミ」という少ない音階なんです。ですから曲を演奏するには、TVや写真で見るように何台か必要になるんですねえ。小学生のころトランペットを吹いていたので、昔とった杵柄!でチャレンジした私。よれよれしたものの何とか音が出てホッ(笑)。ぽーんと音が出たときの達成感や気持ちよさはいいですよお。大きな音がしても、しかられない環境ですし(笑)。
なお、小澤さんの奥さんは家庭犬インストラクターですし、看板娘はバーニーズマウンテンドッグのモコちゃんですので、犬と一緒の宿泊もOKです。乳白色で硫黄臭がほんのりお土産についてくるのりくらの温泉もかなりいいですよ~。
□ 乗鞍高原温泉YH → http://www.bwt.jp/~n_youth/

 

 

トロリーバスに乗って、黒部ダムカレーを食べる

 

立山黒部アルペンルートの関電トンネルと立山トンネルでしか運行されていない日本唯一の存在であるトロリーバス。電力で走りますが充電式ではなく架線で電気を供給されています。で、足元はタイヤ。バスなのか?電車なのか?TrolleycoachまたTracklesstrolleyを無軌条電車と翻訳してるそうで、また法的にはケーブルカーやリニアモーターカーなどと同じ特殊鉄道ということになるそうです。確かに発着所は「扇沢駅」に「黒部ダム駅」。標識も鉄道のものに似てました。途中で逆区間を運行しているトロリーバスの車列と離合する時も、車列の最後のバスと、鉄道であるようなパスというかバトン代わりのものを渡してました。一台1億円くらいするらしいこの車体。ボディに黒いラインが4本入っています。「くろよん…だからですね(笑)」と、ボランティアガイドの上田さん。
 

 
市内各所で食べられる「黒部ダムカレー」。ご飯をアーチ型にしてダムのえん堤を作り、カレールーでダム湖を作ります。トッピングを観光船ガルべなどに見立て、ダムの放水や水煙をキャベツやポテトサラダなどで表現するもので、お店ごとに工夫がなされています。写真は、黒部ダムレストハウスのもの。ココナッツミルクの効いたグリーンカレー風でまろやかピリリなお味でした。あと、「黒部ダムカレーせんべい」っていうのもあって、これがおいしいっ!お土産候補№1ですよ~。それから、売店にあったヘルメット型のマスコットもかわいかったな。
 
また、黒部ダム駅ではおいしい水が飲めます!ひとつは扇沢から着いてすぐ。220段の階段をはあはあ言って登る途中にある湧き水。実に冷たくておいしいんです。ここの水は氷筍水(ひょうじゅんすい)と呼ばれてますが、これはミネラル分を吸収し、不純物をろ過された地下水が天井から下に落ちた瞬間に凍り、それが筍のようになることから名づけられています。この氷筍水、長野オリンピックの時にはスピードスケートのリンクに使われたそうです。普通の水を凍らせるより抵抗が少ないため高速リンクに仕上がったんですって~。あ、販売されてますので、お土産にいかがでしょうか。また、レストハウスの入り口にも湧き水飲み場があります。やっぱり信州を旅するときは、いつでもおいしい水を入れられるよう水筒や空のペットボトル常備が鉄則ですな。
 
黒部ダムへ旅するには、大町温泉郷へ宿泊して、朝早く扇沢に向かうのがおすすめです。ハイシーズンは、駅も道路もかなり混む日があるそうです。早起きは三文の得!ですね。
□ 黒部ダム → http://www.kurobe-dam.com/
□ 黒部ダムカレー → http://kurobedam-curry.com/
□ 大町温泉郷 → http://www.omachionsen.jp/

黒部ダムと日本人の底力

今回、観光放水の迫力以上に私が感動したのは黒部ダムを造った人たちのこと。大町市観光ボランティアの上田治美さんに教えていただいたおかげです。ダムの観光放水を見られる展望エリアのそばには、建設中にコンクリートを流し込むのに使われたバケットがおいてあります。人2人分の高さはあろうかというこの巨大バケツ1杯に、コンクリートミキサー車1台分のコンクリートが入ったそうです。ダムの両側に250mのプラットホームを作ってワイヤーでつなぎ、移動式クレーン状態を作ってコンクリートを運んでいたのだそう。巨大バケツでコンクリートを落として、ブルドーザーでならす。24時間態勢の工事だったそうです。工事に使った滑車や、24tダンプの轍を形取ったレリーフなども残されていて、作った人の姿を想像してかみしめることが出来ます。
また、工事中に命を落とされた方々の慰霊碑もありました。
 

 
そして、このダム建設現場まで資材を運ぶためのトンネル工事(昭和31年10月~)が、ダム建設の命運を握っていたのでした。それが描かれた映画が、石原裕次郎さん出演の「黒部の太陽」です。何としても完成させなければ大型機械が入れられず、ダム建設に支障がでるトンネル工事。昭和32年5月、ちょうど中間点くらいで破砕帯にぶつかります。岩石が粉々に砕けている地層で、80mにわたって崩れやすく、また4℃の湧き水が強い水圧で吹き出してきていたのでした。7月には掘削作業ができなくなり、世界中から技術と知恵を集めて、水抜きトンネルや水抜き剤を駆使して7ヶ月後破砕帯を突破、昭和33年2月にトンネルが貫通しました。一日ほんのわずかでも進めたいというトンネル屋の思いは、手堀り作業となって現れていたそうです。熱い思いと信念、そして努力で7ヶ月かかってつなげた区間を、今、トロリーバスで数秒で通過してしまう私たち。トンネル内、ブルーの電機がつけられている区間が破砕帯です。ちょっと昭和の偉人達に思いを馳せてみて下さい。ちなみに「黒部の太陽」ってDVDなどになってなくって、フィルムでの上映しか許されないんですって。いいことです。
 
また黒部ダムは、カーブしたダムのえん堤の両サイドに直線の部分=ウイングがついています。ここにも先人の知恵というか計略があったんです。建設計画~工事着工当時、戦後復興も完全ではないころ、ダム建設の費用は世界銀行の融資を受けていたそうです。しかし、黒部ダム工事直前、フランスで同様のダムが決壊事故をを起こしたため「ダムの水位を下げないと融資できない」との条件が突きつけられます。しかし、そうすると発電量が確保できない。そこで考え出したのが、たての長さは抑えて水位を下げるけれど、横に羽を広げるようにえん堤を造るという、強度を上げつつ水量を確保する独自のウイング方式だったのだそうです。昭和の日本人の底力に感服です。
 
□ 黒部ダム → http://www.kurobe-dam.com/

どどーんと飛び出すダイナミックな放水を楽しもう!

観光放水の水しぶきを見るべく訪れたのは「黒部ダム」。住所は富山県になりますが、玄関口である扇沢は長野県大町市になります。ツアーなどで旅したことがある方も多いかもしれません。長野県側から富山県側まで通り抜ける「立山・黒部アルペンルート」が全線開通して、今年が40周年の記念の年だそうです。
毎秒10立法メートル…といってもよくわかんないのですが、とにかく「どどーん」と「ぶわーっ」と、しかし白く細やかなしぶきのように飛び出す放水。迫力があるのはもちろんですが、美しくもあります。案内をして下さった大町市観光ボランティアの上田治美さんが「このダムが出来ることによって、もともとの黒部川水系の流れを止めてしまうわけにはいかないので、水系を守るために一定の放水をすることは国との約束で決められているんです。ただ、水をどーんとそのまま落とすと、川の底辺を傷つけてしまうんです。ですから霧状に出るように放水口は網目になっているんですよ。」と教えて下さいました。通常2つ放水口がありますが、大雨後などで調整が必要な時にはさらに2つ放水口が開けられ、万が一ダムの水があふれそうになった場合にはダムの一番上の縁の所に排水口が作られてあるんですって。
 
黒部ダムのある場所の標高は1450m。形式はアーチ型ドームダム。ダムの高さは186mで日本一です。長さ492mのダム堤で蓄えられている黒部湖の水量は東京ドーム160個分だそう。ダムの観光自体は11月30日までできますが、観光放水は10月15日までとなります。ダム堤のまん中に立って両側に迫る山を見ると富山側はブナ中心の広葉樹が多く女性的な姿、長野側はトドマツ中心の針葉樹が多く男性的な姿と、違いがあります。そのあたりはダム湖を遊覧する船「ガルベ」に乗るともっとそばで見られてわかりやすいようです。また、レストハウスから放水観覧ステージまでバリアフリー化されましたので、車いすやベビーカーでも放水が見られるようになりました。放水も2段階くらい放水口に近づくレベルがあります。近くに行くには階段を下っていきますが、行きはよいよい帰りは怖い…道のりです。標高1500mを侮ってはいけません。空気が薄くてはあはあします。でも近づいた甲斐ある楽しさですから、ぜひすみずみまで楽しみましょう。
□ 黒部ダム → http://www.kurobe-dam.com/
□ 立山黒部アルペンルート → http://www.alpen-route.com/

 

 

二の腕激ヤセ!ウォーキング。

二の腕の“ぷよぷよ”を解消するのに効果的だともっぱら評判のノルディックウォーキング。両手に2本のストックを持ち歩行運動を補助して、運動効果をより増強するフィットネスエクササイズで、もともとクロスカントリースキーの選手が夏のトレーニングにとして、雪のない野山をストックを持って歩き回ったのが始まりだそうです。九州でも少しずつ広がりをみせてますが、信州はもっと盛ん!今回は日本ノルディック・ウォーク連盟専門講師の田中靖次さんの指導の下、チャレンジしてきました。しかも、小谷村自慢のウッドチップロードでの体験!
このロード、最初は陸上競技のトレーニング用に整備されたもので、足に負担がかからない柔らかいロードであり、コース全体に適度にアップダウンがあってなかなかいい感じです。しかも、カラマツや白樺といった木々に囲まれて気分もいいっ。敷いてあるウッドチップは、もともとここに生えていて、コースを作った時に伐採することになった木材などを使っています。ゆっくりとストックを使って手足を大きく使って歩く練習から始めましたが、最初は右手右足がそろって出てしまったり、トホホな状態。でも田中先生のアドバイスを聞きながら少し続けてると慣れてきます。あとは、姿勢を真っ直ぐに大きな動作でコースへGO!体だけで歩くより楽だし、話をしながら歩けるし、楽しいっ。こんなにステキな環境でノルディックウォーキングが出来る場所なんて、そうそう無いですよ~。続けていくと、腕の動きで二の腕が、腰のひねりでウエストが、大きく歩くことで足首が、希望の引き締まり具合に近づく!はず!あ。血行もよくなりそうですよねえ。また、小谷で歩きたいなあ。
□ 栂池ウッドチップロード → http://www.tsugaike.gr.jp/green/wod.html

  

 

 

木が生えてるのは、山じゃない。

栂池自然園へは、「栂池パノラマウェイ」というゴンドラとロープウェイの組み合わせで手軽に行くことができます。ってか、そうじゃなきゃ徒歩、ですから。まずは6人乗りのゴンドラに乗って20分の空中散歩。残念ながらのお天気だったので、標高が上がるにつれ山の姿は見通せず残念。
 
下車後、200mほど散策路を歩いてロープウェイに乗りかえます。ここでは移動の7分間、係の方がマウンテンビューなどを説明して下さるのですが、この日はあいにく山姿は見られず(涙)。でも、担当の相澤よしあきさんは色んな話を聞かせて下さいました。その中でも驚いたのは「ああ。木が生えてんのは山じゃないんですよ。雪と岩だけのを山っていうんです。だから旅行行って“これ山です”って言われても、山って気がしない。丘じゃないのって(笑)。」という発言。それに「そうそう」と同調する小谷村の山田さんと相澤さん。え~っ?また、信州人の恐るべき山観だよ~。重ねるように山田さんがこう言いました。「この栂池自然園はねえ、夏の植物を楽しむ散策はもちろんなんですけど、冬、スノーシューで歩くのも楽しいんですよ~」と。は?パノラマウェイの早春営業って3月半ばからって、書いてありましたけど?「ええ、そうですよ。3月(ニコニコ)。」え?まさか冬って…。「ええ、3月は冬です(さらにニコニコ)。」………。えええええーっ?何、それ~っ!驚愕の真実。そっか、九州で梅や桜が咲いてても、信州ではウィンタースポーツが楽しめるんですね。改めて実感。
□ 栂池パノラマウェイ → http://www.otari-kanko.com/tsugaike-shizenen/panorama.htm

 

霧の向こうからは白馬に乗った王子様が…

霧の向こうからは、白馬に乗った王子様がやってくる…そんな妄想をかき立ててくれるお花畑。
池の中から女神様がでてきて「あなたが落としたのは、この金の斧?」と聞かれそうなシチュエーション。そんなメルヘ~ンな場所もあるのが、栂池高原(つがいけこうげん)にある栂池自然園なのです。「三途の川を渡る時って、こんなお花畑を越えて…」って言ったスタッフがいますが、メルヘンじゃないので却下。オレンジ色の花はニッコウキスゲです。
 
栂池自然園はミズバショウで有名ですが、それは6月中旬。7月8月は、高層湿原に可憐な高山植物や鮮やかな夏の花々が並びます。私が散策したのは、雨の隙間をぬっての朝5時から2時間あまり。小谷村役場の山田久志さんと相澤和之さんの案内で、花々を愛で、鳥の鳴き声をすぐ耳元で聞きながら歩いていると心が透き通っていきます。
 

  

 

 

 
途中、川を超え進むと「プチ登山」な勢いの登り。はあはあ言いながらも、そのあとの景色や空気に大感動!また、途中に「風穴」という冷気が吹き出す洞穴のようなものがあり、手を入れると冷蔵庫状態なんです。そばに置いてあった気温計は2℃!よく見ると、つららが…。体力や時間に合わせていろんな歩き方ができるのが、ココのいいところ。
 
また、栂池の地名の由来になったのが「オオシラビソ」。クリスマスツリーを連想するようなツンツンした木で、マツとかスギの仲間っぽい木です。7年に1度くらいの割合で、紫色の松ぼっくり状の実(?)をつけるのだそう。見られました!ラッキー。また、オオシラビソそのものは、オレンジやレモングレープフルーツを混ぜて飛ばしたような柑橘系の香りがしますが、林に並んでいると、お茶を粉にしたような甘くて深い緑の香りが立ちこめるんです。
 
五感で植物と山姿が楽しめる栂池高原。北アルプスの山々、夏は特に早朝がオススメです。朝食前に散策!が楽しめる栂池山荘にお泊まりが正解です。ここのスタッフがまた、若いのに気がきいてアットホームな雰囲気のいい人たちなんです。食事もおいしいっ!お味噌汁、おかわりしちゃいました。お土産や部屋飲みに「つがいけ雪解けサイダー(160円)」をおすすめします。ほどよい甘さと細かくて効きのいい炭酸、体に染みこむおいしい水…。ああ。箱買いしたい…。
○ 栂池自然園 → http://www.otari-kanko.com/tsugaike-shizenen/index.htm
○ 栂池山荘 → http://www.valley.ne.jp/~santeinn/tugaike/index.html