お寿司ご飯(飯塚市)

ひな祭りやお祝い事など慶事のハレの食として、海の幸の具を載せたり、混ぜ込んだ「ちらし寿司」は一般によく知られています。

筑豊地方(遠賀川流域)を中心に、福岡県北部では、ちらし寿司よりも、ごぼう、にんじん、干ししいたけなどの具が入ったバラ寿司(混ぜ寿司)をよく食べます。この寿司の特徴は 具に「鶏肉が入る」ところ。鶏肉(かしわ)はかつては庭鳥、庭野菜ともよばれ、だしがわりにもなり味わい深く、栄養満点。江戸時代より鶏卵生産や養鶏の盛んだった、海のない筑豊では特別な「おごちそう」だったようです。

写真は竹川家に代々伝わる、母(竹川幸子)特製のお寿司ご飯。小さい頃はお祝い事や法事など親戚一同の集まり事で、みんなでわいわい言いながらよく食べていました。今でも時々無性に食べたくなる、どこか懐かしくて、ふるさとや家族の顔が恋しくなる、思い出の味です。
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担当:ご意見番 竹川克幸

びりんじ(遠賀郡岡垣町)

遠賀郡岡垣町の高倉・吉木に伝わる「びりんじ」は、ごぼうと鶏肉を砂糖と醤油で煮たおかずです。ポイントは、ごぼうをそぐ時に水に浸さない点。ごぼうの旨みをたくさん味わえます。

高倉生まれの神谷ハルエさん(76歳)にお話伺いました。いつ頃から食べられていたかは定かではありませんが、お父さんも食べていたそうです。

昔は、山にたくさんごぼうを植えていて、庭には鶏を飼っていました。地区の皆さんが集まって道作りなどの共同作業をする時に、たくさんの「びりんじ」を作り、ごはんと味噌汁のおかずにして食べていたそうです。
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担当:食の遺産メイツ 中村美由紀

6番ホームのかしわうどん(佐賀県鳥栖市)

いりこと昆布のだしと柔らかめの麺に、細かく切った鶏肉の甘辛煮がどっさり。
駅のホームで食べる「かしわうどん」。毎日通う常連客もいるほどの人気です。

JR鳥栖駅にある中央軒は、創業明治25年、駅の開業と同時に、弁当販売を開始。その後かしわめし弁当の販売を始め、その味付けかしわを使って、昭和31年、九州で初めての立ち食いうどん屋をオープンさせました。

駅に4ヶ所(1,3、6番ホームと待合所)あるんですが、なぜか6番ホームの店が人気!お店の方に伺うと、6番ホームは長崎本線などへの乗り換えホームで、お客さんが多く、回転がいい。そのため次々にだしを用意するので、だしの味醂が飛ばないため、美味しい味が保てるんだそうです。

株式会社 中央軒 0942-82-3166
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担当:食の遺産メイツ 高原知子

小敷鍋(北九州市若松区)

若松の小敷地区に、約50年前から伝わる小敷鍋。鍋といっても、スープはありません。なんと中華鍋に「鶏の脂」を溶かし、そこに鶏肉や若松特産のキャベツ、ニラ、カボチャ、さらに糸こんにゃくなどの具材を素揚げにして、塩で食べるというユニークな料理です。

鶏の脂で揚げることで、意外にもあっさりと、たくさん食べられるんです。
野菜の旨みも増して、とっても美味しくなるんです。

地元の方々は「唐揚げ」と呼んでいましたが、みんなで囲んで食べる様子から、鍋と名づけられたそうです。戦後養鶏場を営んでいた方が、鶏をもっと食べてもらおうと思いついた料理。今では年に2回行われる地区の総会では、必ず食べられていて、小敷の皆さんに愛されています。
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担当:食の遺産メイツ 中村美由紀

吉田茂のカレーライス(飯塚市)

昭和21年創業、飯塚で一番の老舗「レストラン太陽」のカレーライスは、
66年間変わらないレシピで、地元の人たちに愛されてきました。懐かしい昭和の香りがするカレーです。

丁寧に炒め、じっくりと煮込まれています。味に深みがあり、食べた後も喉が乾かない「レアな辛さ」が特徴です。
 
実はこのカレー、3年前に「吉田茂カレー」という名前で、レトルトにもなりました。飯塚出身の麻生太郎元総理の祖父、吉田茂のお嬢さんが、飯塚に嫁がれる時に、一緒に腕利きのシェフも着任。そのシェフ直伝のカレーなんです。
今もその作り方が、忠実に守られています。

レストラン太陽 0948-22-1910
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担当 食の遺産メイツ 村上幸子

柳川の飴(柳川市)

およそ130年以上続く飴専門店、大松下の飴。5代目の古賀政雄さん(42)が伝統を引き継いでいます。

真っ白な飴は、独特の柔らかさ、粘りと、まろやかな甘みが特徴。もち米と麦芽のみで、砂糖は一切使わない伝統の製法で、大量生産ができません。

昔からこの飴は産後の母乳にいいと言われていて、全国から出産祝いの注文が来ています。さらに、柳川といえばウナギ。その甘ダレにこの飴を使うお店があるんです。

大松下の飴 0944-72-5812
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担当:食の遺産メイツ 加藤淳也

サニーパン(北九州市)

シロヤは、昭和25年から八幡製鉄所などを回るパンの行商からスタートしました。そして昭和41年の発売開始からずっと人気ナンバーワンのサニーパン。多い日で6000個売れるお店の看板商品です。

作り方や材料は、当時とほとんど変わっていません。値段も当時の50円から70円と、20円しか値上げしていません。値段を抑えて、お子さんからご年配の方まで食べて欲しいという、社員の皆さんの思いが込められています。

シロヤ小倉店 093-521-4688
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担当:食の遺産メイツ 中村美由紀

魚うどん(宮崎県日南市)

日南市の油津に水揚げされた「とびうお」のすり身をうどん状にしたものです。
蒲鉾のような食感で、麺から魚の出汁が出るのでより美味しくなるんです。

元々は戦時中の食糧難時代に、主食の代用品として作られました。食べ物が豊富になるにつれて、だんだんと食べられなくなったそうです。

昭和50年代に入り、日南市漁業組合女性部水産加工の女性グループの方々が、朝市やイベントで出してみたところ、お年寄りから子供まで大好評で、大変な人気となり、今では地元の飲食店でも食べることができます。

日南市漁協女性部加工グループ 0987-27-2225
    (JR博多シティのアンテナショップ・日南屋でも販売)
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担当:食の遺産メイツ 高原知子

ちゃんぽん(久留米市)

豚骨ラーメンの発祥といえば、久留米市の屋台『南京千両』。実は75年程前、目の前にあった中華料理店『光華楼』の厨房に、南京千両の大将が頻繁に来て、ちゃんぽんの豚骨スープを何度も味見していたそうです。現在光華楼3代目の翁さん(82)が小学1年生当時の光景を、今でも鮮明に覚えています。

あっさりしながらも、しっかりとコクのあるスープ。久留米の豚骨ラーメンに、光華楼が与えた影響は大きいといえるでしょう。

光華楼 0942-34-4509

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担当:食の遺産メイツ 加藤淳也

ぢゃんぼ餅(鹿児島)

小ぶりなお餅に2本の竹串がさしてあり、とろみの利いた砂糖醤油ダレが絡めてあります。地元では、お正月の餅の後でも、食べに来る人がいる程愛されている、伝統の郷土食。

今回お邪魔した創業140年の老舗・平田屋をはじめ、お店は鹿児島市の「磯」という風光明媚な地区に集中して残っています。

侍の刀の二本ざしを、鹿児島では「ぢゃんぼざし」と呼んでいたことから「ぢゃんぼもち」と呼ばれるようになったとか、中国語で二のことを「りゃん」と発音するので、それがなまって「ぢゃん」になったとか、諸説あるようです。

問い合わせ ぢゃんぼ餅 平田屋 099-247-3354
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担当 食の遺産メイツ 村上幸子